ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)2018年9月イベントにて(写真:Shutterstock/アフロ)

 米カリフォルニア州の議会で9月10日、画期的な法案が可決したと米ニューヨーク・タイムズが報じている。

「請負」から「従業員」、フランチャイズオーナーも

 米ウーバーテクノロジーズなどの配車サービス、いわゆるギグエコノミー(Gig Economy)で働くドライバーなどの人たちをこれまでの「請負業者」ではなく「従業員」として扱うよう義務付けるものだ。

 請負業者と従業員の定義をどこよりも明確なものにするようだ。例えば、企業が仕事の実績を管理・統制したり、仕事の内容が企業の通常業務の範疇に入ったりする場合は「従業員」になるという。

 今後は、配車サービスのほか、ウーバーイーツなどのレストラン料理の配達、ビル管理・清掃、ネイルサロン、建設作業などの仕事に関わる人、そしてフランチャイズ店のオーナーでさえも従業員に分類される可能性があると同紙は伝えている。

福利厚生や最低賃金のないギグ・ワーカー

 ギグエコノミーの企業で働く人たちは、社員にはある福利厚生や最低賃金制度などがない。有給休暇もなく、社会保障や医療保険の会社負担もない。

 カリフォルニア州のマリア・エレナ・デュラーゾ上院議員は、次のように述べている。

 「ギグエコノミー企業は自らを未来を作る革新的企業と呼ぶが、それは彼らが被雇用者の社会保障費を支払わないという未来だ。不当な低賃金には革新的なものは何もない」