米国の市場調査会社IDCがこのほど公表したレポートによると、今年(2019年)のスマートホーム関連機器の世界出荷台数は、8億3270万台となり、昨年から26.9%増加する見通し。
この市場は、引き続き持続可能な成長が期待でき、今後の平均成長率は16.9%と、2桁を維持するという。
これにより、2023年の世界出荷台数は、約16億台に達するとIDCは見ている。各家庭で機器の複数台導入が進むとともに、世界のさまざまな市場で製品やサービスが広く出回ることがその要因という。
映像エンタメ機器やAIスピーカーが牽引
IDCがスマートホーム関連の機器として注目しているのは、「映像エンターテインメント機器」「AIスピーカー」「ホームモニタリング・セキュリティー機器」「コネクテッド照明器具」「スマートサーモスタット(室温調整装置)」などだ。
このうち、出荷台数が最も多いのは、スマートテレビや映像配信端末などの「映像エンターテインメント機器」。今年は世界で3億5810万台が出荷されるとIDCは見ている。
これに次ぐのが「AIスピーカー」で、今年の台数は1億4430万台。セキュリティーカメラや玄関ドアチャイムなどの「ホームモニタリング・セキュリティー機器」の今年の出荷台数は1億4030万台。
このあと、スマート電球などとも言われる「コネクテッド照明器具」(5690万台)、「スマートサーモスタット(室温調整装置)」(1880万台)が続くという。
AIアシスタントがスマートホームの中心に
IDCは、スマートホーム機器の市場で中心的な役割を担うのは、AIアシスタントサービスだと分析している。
「AIアシスタントは、さまざまなスマートホーム機器との接点としての機能を果たし、ゆくゆくは、スマートホームの基盤となっていく」(IDC)