世論調査の数字を見るまでもなく、多くの国民が政権交代を望んでいるのは誰もが肌に感じるところだろう。そして次を担うべき人の名前もちらはらと挙がり始めている。しかし残念なことに、当の名指しされた人々からはそうした声に応えようという姿勢が少しもうかがえない。その時点でリーダーとして失格といってもいいだろう。いま自分が立つのだという決断力こそがリーダーとして求められる最大の資質であり、才能だからである。
ビジネスの世界なら、経営において迅速な決断をしていくというのは、企業が生き残り、成長させていくためにトップに要求される最低限の資質である。
ただ、日本企業においても残念ながら多くの大企業で事なかれ主義のリーダーが就いたせいで、この失われた20年という停滞の時代を招いた。
今いちばん求められているのは、リーダーが世界の流れを読み、国内の流れを読んで、スピードある明確なトータル効果での決断をしていくということである。今こそ、この国も世界混乱の時期にあって、本当の意味でのリーダーシップが求められている。
その資質は、いま日本国のリーダーにこそ問われているのではないだろうか。
しかし、残念ながら我が首相はそういう資質に欠けていたようだ。森友学園をめぐる一連のゴタゴタでそれが白日のもとにさらされた。もはや逃げ道はない。にもかかわらず見え透いた言い逃ればかりする。「法に触れていないから問題ないだろう」というのは典型的な言い逃れである。