おれの周りには、いつもたくさん人が集まってくる。これは今になって始まった話ではなくて、昔からウチには多くの友人が押しかけてきて賑わっていた
なぜ人が集まるかというと、みんな、おれの話を聞きにやってくるんだよ。
昔、先輩が「釣りをする時はコマセ(撒き餌)をまかないと魚は寄ってこないだろ。人間だって一緒だ」って教えてくれた
コマセっていうのは気持であり、心づくしであり、情報だ。情報はお金と同じ価値がある。自分から情報を発信していると、人は寄ってくるんだ。
もちろん、極秘情報、機密情報である必要はない。「どこそこの店の○○が旨い」とか、「○○に行ったら△△を見に行くといい」といった楽しい話、役に立ちそうな話をして、「なるほど」って納得してもらえばいいんだよ。
「できる」と信じてぶつかっていくやつがトップに立つ
おれの周りに人が集まってくるのにはもう1つ理由があって、それはどうやらおれが「変わっている」からではないかと思うんだ。
世の中で成功した人を見ていると、変わっている人が多いよね。
おれは、講演とかでいろんな人に会うけど、大企業のトップと話すことも多い。その時に感じるのは、まず、教養が豊かな人が多いということ。一芸に秀でているだけではなく、人間としての幅が圧倒的に広いんだな。自分の専門だけではなく、本当にいろんなことを知っているんだ。
あとは、声の大きい人が多い。やっぱり、ただ勉強ができるという人よりも、声が大きい方が出世するのかもしれないな。
そして、こういった人たちは、やっぱりどこか変わっている。大企業のトップってのは、一般的な「頭のいい人」とはちょっと違っていて、変わってるんだよ。
いわゆる頭のいい人は、最初にできるかできないかを判断してから、ものごとに取りかかる。だけど、自分の頭だけで判断できることなんて、世の中に1000分の1もないんだ。つまり、99.9%は、やってみなければ分からない。これが現実だ。
だから、「できる」と信じてぶつかっていくやつが、難しい問題を解決していくんだ。一般的な人から見たら、無謀な、変わっているやつというわけだ。