農村の現場にいると、クラウドファンディングを活用した取り組みがいろいろ行われているのを目にします。
広がる農業プロジェクトのクラウドファンディング
クラウドファンディングのことはご存じの方も多いかと思いますが、インターネット上で様々なプロジェクトに対して共感する方を募り、寄付金として資金を集める手法です。
有名なところでは、先の東京都知事選で家入かずま氏が供託金をクラウドファンディングで集めたのが記憶に新しいです(目標金額500万円に対して744万7500円を集めて達成しています)。
農村地域に関する取り組みの中で個人的に非常にインパクトがあると思うプロジェクトとしては、和歌山県の「いなか伝承社」が行っている「伝統技術を活かして、世界初となる昆虫発酵調味料を作りたい!!」(和歌山に残る「醤油の伝統技術」×未利用資源の「昆虫(イナゴ)」=世界初の「おいしい昆虫発酵調味料イナゴソース」)というものがあります。
著者である私自身も、右の写真のように、十日町市地域おこし実行委員会の「農業後継者育成のための住宅を新潟県魚沼産の棚田米で作りたい!」というプロジェクトでクラウドファンディングを活用しています。
個人や地域の団体のみならず、自治体専門のクラウドファンディングのサイトも2014年9月には開設されています。その名も「ガバメントクラウドファンディングふるさとチョイス」です。このサイトはふるさと納税のポータルサイトを運営するトラストバンクが新たなサービスとして開設しました。
クラウドファンディングを効果的に活用するためのポイント
このようにクラウドファンディングが地域活性化に活用されるケースが増えてきているのですが、実際に取り組んでみて効果的に活用するためのポイントがいくつか見えてきましたので、それについてまとめてみたいと思います。
(1)多くの人が共感するビジョンを明記する
(2)寄付金をいただいてお礼をするというよりも形を変えた商品販売としてとらえる
(3)お礼の品の発送作業は自分たちの商品販売のオペレーションに組み込む