本記事は11月22日付フィスコ企業調査レポート(スター・マイカ)を転載したものです。
執筆 客員アナリスト 寺島 昇
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中古マンション市場での業界大手リーディングカンパニーを目指す
スター・マイカ<3230>(以下、同社)の主業務は中古マンション事業である。主に1都3県のファミリータイプの中古マンションを買い取り、リノベーション(間取りや内装を含め、機能的にもデザイン的にも室内全体を一新する工事)を行う。
さらに、独自のアフター保証も付けた上で、平均2,000万円台後半の手頃な価格帯で中古マンションを提供している。つまり、価値のある中古マンションを消費者に手の届きやすい価格で供給することで、日本の住宅感を変えているという点が同社の特徴であり魅力と言える。今後、中古マンション市場の拡大が予想される中で、同社ではより多くの顧客が、安心して中古マンションを取引できる環境づくりに貢献し、中古マンション市場での業界大手として市場全体の拡大を推進するリーディングカンパニーを目指していく。
事業環境は好調であり2013年11月期の業績は上方修正された。売上高13,209百万円(修正前比9.6%増、前期比2.7%増)、営業利益1,877百万円(同20.1%増、同21.8%増)、経常利益1,304百万円(同29.7%増、同31.9%増)、当期純利益788百万円(同31.4%増、同46.4%増)が見込まれているが達成される可能性は高い。今後も積極的な投資を行う計画で、2014年11月期以降の展望も明るそうだ。
また11月15日には配当予想も上方修正し、期末配当予想を6.50円から9.00円に、年間配当金を12.50円から15.00円に引き上げた。現在の予想利益、予想配当では配当性向は16.9%となる。
Check Point
●手頃な価格帯で中古リノベマンションを提供
●好調な第3四半期業績を受けて通期予想を上方修正
●予想を上回る業績推移から期末配当予想を上方修正
会社概要
中古マンションで独自の事業モデルを構築、設立5年で上場
(1)沿革
同社は2001年に代表取締役社長である水永政志(みずながまさし)氏が資産管理会社として設立した。同氏が前職である金融機関勤務時に、日本の不動産市場では入居中のファミリータイプの中古マンションの価格が、空室の中古マンションに比べて安いことに着目し、入居中は賃貸、退去後はリノベーションを行い住居として売却する独自の事業モデルを構築した。設立後わずか5年で株式を大阪証券取引所ヘラクレス市場(当時)に上場した。また、中古マンションの買取再販だけでなく、賃貸用物件を長期保有するインベストメント事業も拡大し、現在に至っている。