米ガートナーが21日に公表した調査リポートによると、パソコン、タブレット端末、携帯電話を合わせたコンピューティングデバイスの出荷台数は、昨年の22億1700万台から今年は23億1600万台へと4.5%増加する見通し。
パソコンの出荷台数は減少するが、これを相殺する形でタブレットが大きく伸びる。また携帯電話は比較的小幅な伸びだが、安定的な成長を続けるという。
ウルトラモバイルが急伸も、市場全体への影響は限定的
ガートナーは、デスクトップパソコンとノートパソコンを合わせた従来型パソコンの今年の出荷台数が、昨年から11.2%減の3億300万台になると見ている。
同社は米インテルが提唱する薄型軽量のノートパソコン「ウルトラブック(Ultrabook)」や、基本ソフト(OS)にウィンドウズ8を搭載するタブレット型/ハイブリッド型パソコンを「ウルトラモバイル」と呼んでいるが、これら新形態のパソコンの出荷台数は今年、90%増加するという。
ただし、ウルトラモバイルと従来型パソコンを合わせたパソコン全体の出荷台数は、昨年から8.4%減の3億2200万台にとどまる見通しだ。ウルトラモバイルは急成長するものの、まだその規模は小さく、パソコン全体の台数を押し上げるまでには至らないという。
ガートナーはウルトラモバイルが来年に2.15倍になるとしているが、それでもパソコン全体の出荷台数は、前年比で微減、あるいは横ばいにとどまるとの予測だ。
マイクロソフトが来年4月にウィンドウズXPのサポートを打ち切ることでパソコンの買い替えが進むとの観測があるが、ガートナーによると、これによるパソコン販売への影響は限定的という。
約90%の大企業がOSをウィンドウズ7やウィンドウズ8に移行するにとどまるというのがガートナーの見解だ。