堺市長選の投開票日(9月29日)に放送された今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。再選を果たした大阪府堺市長の竹山修身(おさみ)氏を電話ゲストに迎え、選挙戦を振り返ったほか、今後の堺市政などについて語った。

二重行政のない堺市に大阪都構想を持ち出す不可解

中山 任期満了に伴う堺市長選が9月29日に投開票され、無所属で自民党支持、民主党推薦の現職・竹山修身(おさみ)氏が、地域政党・大阪維新の会公認の新人、西村(克敏)氏に約5万8000票の差をつけて当選しました。

 今回は再選を果たした竹山さんにお話を伺います。まずは、2週間にわたる選挙戦を終えていかがですか。

竹山 堺市民は、やはり自由と自治のDNAを持っていると思います。今回の勝利で市民の皆さんの良識を改めて実感しました。

橋下氏、外国特派員協会で会見「慰安婦制度は他国の軍もやっていた」

外国特派員協会で記者会見した際の橋下徹大阪市長(2013年5月27日撮影)〔AFPBB News

 大阪では維新の会が強い影響力を持っています。私自身、2009年の堺市長選で当時府知事だった橋下(徹)大阪市長の支援を受けて初当選したこともあり、「橋下マジック」に恐怖を感じていたのは確かです。

 ただ、最近は維新の政策が色あせてきており、橋下氏の慰安婦・風俗活用発言や公募校長の相次ぐ不祥事など、彼らのやっていることを市民もシビアに見ていると思います。

中山 今回の市長選は「大阪都構想」の是非が最大の争点であると多くのメディアが報じましたが、直前になって橋下氏が「争点の設定の仕方を誤った」と述べるなど不明瞭な部分もありました。竹山さんは都構想についてどうお考えですか。

竹山 大阪都構想は、大阪府と大阪市の二重行政の解消が目的とされていますが、大阪府と堺市の間には二重行政がありません。堺を分割すること自体が都構想の本質と矛盾しているし、そもそも堺の選挙で都構想を持ち出す理由がないんです。

 また、私が都構想に反対するのは橋下氏に対する裏切りだとの批判がありましたが、これは心外です。確かに4年前、私は橋下氏の支援のもと市長に当選しましたが、当時は「大阪都構想」がまだ存在せず、「大阪維新の会」も結成されていませんでした。

 後に橋下氏が堺市の廃止・分割を主張しはじめ、私は市民としてその考えに賛同できないと思い、袂を分かったのです。