前回に引き続き、八尾市の田中(誠太)市長をゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。電話ゲストに衆議院議員の左藤(章)防衛大臣政務官を交え、オスプレイ訓練移転案の進捗や政府の検討状況などについて語った。
八尾空港移転の検討指示に関する不正確なマスコミ報道
中山 今回は、前回に続いてスタジオに大阪府八尾市の田中(誠太)市長をお招きしているほか、電話ゲストに第2次安倍内閣で防衛大臣政務官を務めておられる左藤(章)衆議院議員を交えてお話を伺います。
安倍(晋三)首相が6日、橋下(徹)日本維新の会共同代表・大阪市長の提案を受け、米軍のMV22オスプレイ訓練の一部を八尾空港(大阪府八尾市)に移転することの検討を指示してから1週間あまりが経ちました。
まずは田中さんにお聞きしますが、この数日で状況に変化はありましたか。
田中 状況はまったく変わっていません。一部報道で私が「実現可能性の検討を加速するよう要請する」と書かれた記事を見ましたが、そういう話ではなくて、私は安倍首相から菅(義偉)官房長官を通じて防衛省に検討を指示したことについて答えを聞かせてほしいのです。
なぜかと言うと、市民の方々から「オスプレイの訓練移転案はどうなりましたか、八尾空港に来るんですか」という問い合わせがこの1週間で数多く寄せられており、それに答えるためにも政府から早急に検討結果を聞かせてもらう必要があるからです。
そもそも八尾市は市民に対し、受け入れについて反対の意向を表明していますから、こちらから政府に実現可能性の検討を要請することはあり得ません。
中山 なるほど。では左藤さんにお聞きしますが、政府の検討状況はいかがですか。
左藤 その前にまず申し上げたいのは、安倍首相から小野寺(五典)防衛相に直接検討の指示があったわけではないということです。
正確には菅官房長官から指示が入り、現在検討や調査を進めている状況です。
具体的に言うと八尾空港がオスプレイの訓練に対応可能かについてですが、例えば滑走路の長さや格納庫の問題、そして16トンあるオスプレイが荷物を搭載して離発着できるだけの滑走路の厚みが同空港にあるかなど、いろいろと検討しなければなりません。
政府としては沖縄の負担を減らしたいと考えていますし、当然ながらその思いは防衛省や自衛隊も同じです。地元の方のご意見を聞くことももちろん大事ですが、それ以前の問題として、八尾空港が移転先として適切かどうかが大きなポイントになろうかと思います。