アップル関連の情報を追っている米国のブログ「9to5Mac」によると、アップルは来年に発売を予定する次期パソコン用基本ソフト(OS)「Mac OS X 10.9」で、アイフォーン(iPhone)などに搭載されている音声アシスタント機能「Siri」を提供するようだ。
9to5Macは信頼のおける情報筋の話として、アップルが既に次期OSの早期版を開発しており、これにSiriや不評だったモバイル地図アプリ「Maps」の機能が導入されていると伝えている。
アップルが地図アプリを今後どのように改良していくのか、実用に堪え得るものになるかは定かではないが、同社がパソコン「マック(Mac)」用OSのモバイル化を着実に進めていることは確かなようだ。
ジョブズ氏の遺志、マックへの還流、着々と
故スティーブ・ジョブズ前最高経営責任者(CEO)が、「アイパッド(iPad)」で生まれた技術と成功体験をマックへ還流するとし、iOSの機能を Mac OS に導入したのが前版の「10.7(ライオン)」。
これが発売されたのは昨年7月だったが、9to5Macによると、アップルは現行版「10.8(マウンテンライオン)」と来年発売予定の「10.9」の開発をこの頃同時進行で始めたという。
アップルはその際、10.8に搭載するiOSの機能を絞り込んだ。
これにより、現行版に新着メールやスケジュールなどを確認できる「通知センター」や、表示画面を無線でテレビに映し出したり、音楽をストリーミング再生する「エアプレイ(AirPlay)」などが Mac OS に加わった。
また現行版には、同じくiOSにある「ディクテーション(音声入力)」が搭載されている。これは、マイクに話した内容を自動でアップルのサーバーに送信し、サーバー側でテキスト変換し、メール作成画面などに貼り付けてくれるというもの。精度が高く、重宝すると評判が良い機能だが、実はこれはSiriとほぼ同じ仕組みを使っている。