米アップルは10月20日、米カリフォルニア州クパチーノの同社本社でイベントを開き、新型のノートパソコンを発表した。また来年夏にリリースするというパソコン向け基本ソフト(OS)の機能も披露した。

MacBook Airを大幅に値下げ

アップル、新型「MacBook Air」を発売 マルチタッチに対応

公開された新型マックブックエア〔AFPBB News

 ノートパソコンは同社製品で最も薄型の「マックブックエア(MacBook Air)」の最新機種で、シリーズのすべてに半導体ディスク(SSD)を採用し、高速化と軽量化を図った。

 廉価版の価格をこれまでの1499ドルから999ドルへと大幅に下げ、同社のタブレット端末「アイパッド(iPad)」の499~829ドルに近づけている。「アイパッドと同様の技術を採用し、起動が速く、バッテリーの駆動時間が長い」というのが売り文句だ。

 来年夏にリーリースする、パソコン「マック(Mac)」の新OSは「ライオン」(Mac OS X Lion)と名づけた。今回のイベントではその4つの代表的な機能を披露しており、うち3つがユーザーインターフェースに関するもの。

 残りの1つは、なんとパソコン用アプリケーション配信/販売サービス「マック・アップストア(Mac App Store)」を立ち上げるというものだ。このマック版アップストアは新OSにも搭載されるが、今後3カ月以内に現行OSでも使えるようにする。

 このほかアップルはこれまで「アイフォーン(iPhone)」の最新機種などでしか利用できなかったビデオ通話のアプリ「フェイスタイム(FaceTime)」をマック版で提供すると発表した。

 また写真管理や映像編集ソフトなどが入った統合ソフト「アイライフ(iLife)」の最新版の販売も始めたことを明らかにした。

第2のアップストアでマックを後押し

 興味深いのは、これらの一連の発表で同社の新たな戦略が見えてきたことだ。それはアイフォーンやアイパッドといったモバイル端末の成功事例をマックに採り入れるというものだ。