15日の東京市場はドル高水準でもみ合いの展開。連日下落しているユーロドルは、1.29台後半と1月11日以来のユーロ安/ドル高水準で小幅な値動きに留まっている。
ドル円は一時78.15近辺と11月末以来の水準まで上昇した。日銀が発表した短観で、大企業製造業の業況判断が2四半期ぶりの悪化を示し前回から6ポイント低下したことで、円売りが入った。ただ、実需の円買いも入ってくるといい、78.00台に押し戻されている。大企業製造業の想定レートは、前回の81.15から79.02と、円高に傾いたこともドル円の上値を重くした。
市場では年末に向けてドル調達の動きが見られているようで、買戻しだけではなく新規のドル買いも入ってくるという。欧州の銀行によるドル調達コストは再び上昇しており、ドルインデックスは1月初旬以来の水準まで上昇している。リスク回避時に資金の逃避先とされる金も大きく下落しており、資金がドルに流れている。ドルは目先、しっかりした展開が続きそうだ。
Klugアナリスト 鈴木信秀