「女心と秋の空」という諺がありますが、女の恋心は、秋の空と同じようだというのがこの章のテーマです。秋の空は予想がつかないほどに目まぐるしく変わるものですが、いにしえの男性は女心の変化予測ができなかったのでしょう。
しかし、恋愛学、特に進化生物学の研究が進むにつれて、少なくとも女性の恋愛心は28日ごとに変わると判明しています。将来はこの諺は「女心と性周期」となるに違いありません。
男性の身体構造から恋愛を知るというのは前章で解説しましたが、本章では女性の身体構造です。男性には分かりづらいものです。敵の正体を知ってこその恋愛であり、結婚です。この章でしっかり学んで頂きたいと思っています。
男性の身体構造と比較して、ここでのテーマを大きく3つに分けることができます。
(1)女性の出産可能年齢はいつか?
つまり身体構造上、恋愛・結婚・妊娠はどのくらいの期間、可能なのか?
(2)女性も男性のように性欲の上下は存在するのか?
(3)女性には異性への好みの変化があるのか、ないのか?
この3点は女性の恋愛体質を知るうえで大変に重要です。結論から言えば、女性の身体構造は男性のものと大変異なる、従って、恋愛に至る思考のプロセスも異なるということになります。
女性の恋愛心と性周期
男性が「性」を意識するのは、初めて精子が放出された時でしょう。人によって様々ですが、ほぼ皆さん、中学校時代に経験したはずです。
30歳を超えると年齢とともに精子は質的に劣化していきますが、70代でも妊娠させることができるようなので、だいたい60年くらいは「現役」と考えられます。「性」を意識する期間は非常に長いのが特徴です。
他方、女性は妊娠することができるのは初潮から閉経までと期間が限定されています。初潮は11歳から14歳くらいまでに経験しますので、男性より1~2年早く「性」に目覚めます。小さい頃は女子の方が圧倒的におませで異性に興味があるのは、「性」を意識する年齢が早いためと解釈できます。
月経の停止である閉経は45歳前後から始まる人もいますが、通常は50歳前後(更年期)で訪れるので、妊娠可能期間は大変限られているわけです。現役期間、約40年といったところです。