序盤は明日からのEU首脳会議への合意に悲観的な見方も出て、ユーロは売り優勢で始まった。ロンドン時間のドイツ高官の発言や一部報道で伝わったEFSFとEMSの併合にも否定的な見解が示されている。
しかし、首脳会議を控えての調整的な面も強く、動きが一段落すると買い戻しが優勢となった。一部報道で、G20がIMFを通じた6000億ドル規模のユーロ圏への融資プログラムを検討と報じられたこともユーロの買戻しを加速。
ユーロドルは一時1.3350近辺まで値を落としていたものの、1.34台に戻している。ユーロ円も104円台を維持した。
ドル円は依然として小幅な振幅が続ており、きょうのレンジは77.63~77.81(EBSベース)の18銭程度。状況は前日と変化なく、77.50/60のサポート水準はしっかりと維持。一方で78.00のレジスタンス水準もしっかりと維持されている。市場の焦点が景気や米経済ではなく欧州の債務問題一点に注がれる中、ドル円は蚊帳の外といった動きが継続している。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)