前日の海外市場でも76円割れを何度か試したドル円は、政府当局者からの円高牽制発言が相次いでいることもあり、介入への警戒感が強まり、朝方は買いが優勢となる展開。しかし、戻りが76円20銭台で止められると76円05銭を試すなど、その後は再び頭が重くなった。
欧州情勢の好転期待から、前日の海外市場では1.39台半ばから上の上値抵抗水準を試したユーロドルは、上値の重さを意識して短期筋からの利益確定売りが入り、1.39割れに。
いずれも目立った材料はでておらず、短期筋の受給に振幅を見せた形となった。

◆バッテリーノが政策金利について発言も、市場の見通しと相違なく反応は限定的
朝方、バッテリーノRBA副総裁が政策金利について発言し、将来的な利下げ見通しと、目先は据え置く公算であることが報じられた。これは、市場の現状の見通しとほぼ一致しており、新たな動きを呼ぶ材料としては力不足。反応は限定的なものにとどまった。豪ドルは原油高などを受けて前日の海外市場で上昇した分の調整売りが入っているが、下値もしっかりでもみあい。

Klugチーフストラテジスト山岡和雅