11日の東京外国為替市場は、非常の落ち着いた動きとなり、ドル円は12銭という狭い範囲での推移となった。
前日の海外市場での株高を受けて、東京株式市場をはじめ、アジアの株式が軒並み上昇するなど、リスク回避後退の動きが目立ったが、為替市場への影響は限定的なものにとどまった。東京勢が不在となった週明けの月曜日にユーロ円が102円台から105円近辺まで上昇を見せるなど、リスク懸念後退の動きがすでに進んでおり、更にここから大きく値を動かすだけの材料とは見なされなかったと見られる。
また、本日ロンドン時間に実施されるスロバキア議会でのEFSF(欧州金融安定ファシリティー)に関して、批准に不透明感が高まっており、様子を見てみたいという思惑もあると見られる。
◆アジア株は軒並みの堅調
日経平均が一時200円超の上昇で8800円台に乗せるなど、株式市場は軒並み堅調となっている。前日の海外市場で、欧米の株式が軒並み大幅高(昨日の米国は祝日のため、債券などは休場も、株式市場は開かれていた)となった流れを受けてのもの。週末の独仏首脳会合で、欧州金融機関への資本増強方針が合意されたことなどが、動きの背景にある。
山岡和雅(Klugチーフストラテジスト)