5日のロンドン市場は、安全志向のドル買いの動きがみられている。市場にはリスク回避ムードが根強い。先週末の米雇用統計が弱い結果だったことが世界的な株安を招いている。欧州株も独DAX指数が一時4%安となるなど売り込まれている。週末のドイツの州選挙でメルケル首相率いるCDUが大敗したことや、米連邦住宅金融局(FHFA)がドイツ銀行やバークレイズを含む合計17行に対して住宅ローン担保証券の販売を巡って提訴したことが売り材料となっている。また、ドイツ銀行のアッカーマンCEOが銀行勘定で保有しているソブリン債を市場価格で再評価する必要が生じれば、多くの欧州銀行が存続できなくなることは明らか、と見解を示したことも伝わっている。ギリシャ2年債の利回りは49%台後半、ドイツとギリシャの10年債利回り格差は1700bpを超えて過去最大となっている。メルケル独首相やECB高官らの発言も伝わったが、相場は反応していない。
ドルインデックスは1ヶ月ぶりの高水準となった。ユーロドルは1.41台半ばから1.41手前まで下押し。ポンドドルは一時1.61割れとなる場面があった。ポンドにとっては8月英CIPSサービスPMIが弱かったことも売り材料だった。一方、スイスフランは買い圧力が優勢。スイス銀行協会トップが、一時的にユーロスイスの水準目標を設定か、との見通しを示したがスイス売りは強まらなかった。また、資源国通貨では特にNZドルが弱かった。ドル円は76.70台から76.80台へと小幅に水準を上げている。NY金先物が電子取引で1900ドルに迫る上昇。一方。原油先物は84ドル台半ばへと低下。米債利回りは5年債が1%割れ水準のまま。リスク回避ムードのなかで、安全志向が顕著な相場展開となっている。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)