23日のNY市場、市場全体にリスク選好の雰囲気が強まり、円相場は後半に円売りの動きが優勢となった。FRBが追加緩和策を実施してくるのではとの期待感から、NY株式市場でダウ平均が300ドル超の上げとなる中、ドル円、クロス円は底堅い展開となっていた。この日発表になった米住宅指標など経済指標は弱い内容だったが、これが逆にFRBへの期待感を高めた面も指摘される。
序盤はグリーンスパン前FRB議長がユーロは崩壊しつつあると述べたことをきっかけに、ユーロ売りが強まったことで、ユーロ円を始めとしたクロス円も売りが強まったが、後半には戻す動き。ドル円は下押し圧力が根強いが、76.50のサポート水準を維持し一時76.75近辺まで上昇。
◆ユーロの不透明感根強い ギリシャ支援、欧州銀への不安など
きょうは米株や原油が急伸しており、リスク選好の雰囲気が強まったものの、ユーロは強い展開を見せなかった。ロンドン時間に一時1.45をトライする動きも見られたが、跳ね返されており上値に慎重になっている雰囲気もある。
ここに来てギリシャ支援への不透明感も出始めている。フィンランドがギリシャ支援に際してギリシャに担保を要求しており、もし担保が無ければ支援はしないと表明。ユーロ圏内での条件が一致せず、混乱を伴うとの見方も強い。また、ドイツでは閣内から、この先の支援には金準備などの担保を取るべきとの意見も出ている。ただ、メルケル独首相は反対の意思を示している。更に欧州銀の信用不安の兆候も出始めており、CDS市場では欧州銀債の社債保証コストが過去最高に上昇。依然として不安感が根強い中、きょうのグリーンスパン前FRB議長のユーロは崩壊しつつあるとの言動に過敏に反応したようだ。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)