ロシア最大の自動車メーカーであるアフトヴァズ(AvtoVAZ)が、破産の危機にさらされている。10月19日に同社のオレグ・ロバノフ副社長が述べたところによれば、同社が抱える多額の負債により、同社は破産手続きを選択せざるを得ない状況に追い込まれつつある(10月19日付RIAノーヴォスチ)。
ロシアの自動車メーカーは、経済危機のあおりを受けて軒並み業績を悪化させており、アフトヴァズ社以外にも、8月13日にはIzhアフトが破産手続きを開始している。
販売台数はロシアで第1位ではあるが・・・
アフトヴァズが生産する乗用車は、メーカー別で見るとロシアで最も売れている。2009年1月から9月にかけての販売台数は約27万台であり、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲンなどを抑えて販売台数トップの座を維持している(【図表】参照)。
しかし、順位では1位につけているものの、経済危機が到来する前の時点に比べて販売台数は半減に近い状態となっており(2008年1月から9月にかけての販売台数は約48万台)、同社が高コスト体質であることも作用して、損失は膨れ上がる一方となった。