私は、こうした康局長の物言いを見ていて、思い出したことがあった。それは、日本でバブル経済が崩壊して、日本が「失われた20年」に向かって転げ落ちていった1990年代半ばのことだ。

旧大蔵省幹部に思い知らされた「大本営発表」がいかに当てにならないか

 当時、大蔵省(現財務省)の幹部に取材を申し込んだら、匿名を条件に応じてくれた。その幹部は大蔵省の一室で、約1時間半にわたって、分厚い資料を見せながら、日本経済の楽観論を説いた。

 私は「でも、大手企業の○○や△△も倒産が囁かれていますよね」などと反論する。すると彼は、一笑に付して資料を繰り、「これをご覧下さい」などと言って、経済の専門用語を織り交ぜながら、さらに饒舌になった。

 結局、向こうは経済のプロで、こちらは素人である。私が何を言っても、言い負かされてしまった。

 だが、その後の日本経済は、私が指摘した通りに転落していった。○○も△△も倒産した。