プロ野球開幕まで1カ月あまり。キャンプは終盤を迎え、チームは実戦を交えつつ来るべき長いシーズンに備えている。2022シーズン、見逃されがちだが注目すべき記録がある。

(ライター・赤星信元)

15年連続「50試合登板」で歴代6位に進出

 2022年のプロ野球界での大記録は何か。まず、投手で通算200勝または250セーブ、打者で通算2000本安打の「名球会入り」。候補者としては、田中将大(楽天)が残り19勝(21年4勝)、中島宏之(巨人)が残り101安打(21年49安打)に迫っている。

 しかし、注目すべきは、宮西尚生の「登板試合」「ホールド数」だ。宮西は昨年まで現役通算14年784試合36勝34敗373ホールド。目立つことがほとんどないが、大記録目前なのである。

 宮西は兵庫・尼崎市立高から関学大を経て、07年大学・社会人ドラフト3巡目で日本ハムに入団した。ちなみにその年の高校生ドラフト1巡目は中田翔(現・巨人)である。

 入団14年以来50試合登板を続けているが、史上最多通算1002試合に登板した岩瀬仁紀(中日)は「入団以来15年連続50試合登板」だった。宮西はまず、その記録に挑戦する。

 岩瀬に続く2位は949試合・米田哲也(阪急ほか)で、以下944試合・金田正一(国鉄ほか)、867試合・梶本隆夫(阪急)、856試合・小山正明(ロッテほか)、829試合・江夏豊(広島ほか)と、1980年代までに達成された記録が続く。2000年代で登板した投手となると、7位に823試合の五十嵐亮太(ヤクルトほか)、宮西が8位で、9位が782試合・藤川球児(阪神ほか)となる。

 宮西が今季50試合登板に到達すれば、834試合となり登板試合は歴代6位に顔を出す。