写真はイメージです(出所:Pixabay)

「ウェルビーイング」という新しく大きな潮流は、日本人のライフスタイルをどのように変えるのか? また、それに応じてどんな新しい産業や市場が生まれるのか? 消費者目線で社会トレンドをウォッチし続けてきた統合型マーケティング企業、インテグレートの藤田康人CEOが考察していく。(JBpress)

高級ディスコが続々とオープン

 ウェルビーイングとは、“幸福で、肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態”を意味します。前々回の「バブル時代の日本人はなぜ24時間頑張れたのか?」に引き続き、バブル時代をウェルビーイングの観点から考察したいと思います。

 バブル時代の象徴の1つがディスコの存在でした。

 諸説ありますが、一般的に日本のディスコの歴史は1968年に東京・赤坂に開店した「ムゲン」、同じ赤坂の地で“ディスコティック”を名乗り1971年に開店した「ビブロス」から始まったとされています。その後、新宿、六本木、渋谷などで様々なスタイルの店がオープンし、ディスコ文化が花開いていきます。

 バブルが到来すると日比谷、青山に高級ディスコが続々とオープンし、ディスコは若者の遊び場から大人の社交場へと変貌を遂げていきます。そして、1991年、芝浦に「ジュリアナ東京」がオープンしたことで高級ディスコ文化は頂点を迎えます。

 その中で、日本のディスコ文化を語る上で欠かせないのが「マハラジャ」です。マハラジャは1982年8月に大阪ミナミに1号店をオープンして以来、北は札幌から南は九州・沖縄まで高級ディスコチェーンとして日本全国に数十店舗を展開しました。1984年12月に東京・港区麻布十番にオープンした「マハラジャ麻布十番店」にはお立ち台が出現し、社会現象になるほどの人気を博します。