保障額の変更と特約の解約の概要と留意点

 保障の減額にはいくつかの方法がありますが、今回は保険金・給付金といった保障額の減額と、特約の解約の2つについてご説明します。

 保険申し込み時、「死亡したら3,000万円の保険金を受け取る」「入院したら1日あたり10,000円の給付金を受け取る」といった保障額の設定をしますが、この金額は後から減額させることもできます。保障額が現在の状況に比べて大きすぎる場合や、お子さんが独立したなど減らしても問題ない状況となった場合は、保障額を設定し直す、ということも考えてみましょう。

【図表1】保障額の減額イメージ
保障額の減額イメージ

 ただし、保障額を減額すると、「手術を受けた場合に入院給付金×10倍の金額を受け取れる」といったように、保障額を基準にしたものすべてで受け取れる金額が減ります。

 また、一度保障額を減額した後に再度増額させようとした場合、保険料が以前よりも高くなる可能性もあります。増額部分の保険料がその時の年齢で再計算をされて、現在支払っている保険料に上乗せされるためです。例えば、一度減額した後に再度同じ保障額に戻そうとした時、保険料は変更前のものより高くなるケースがあるので、ご注意ください。

保険金・給付金を減額後に再度増額した場合の保険料イメージ

 特約の解約は、メインの保障にプラスでセットした特約保障だけを解約するものです。メインの保障にセットすることでより保障を手厚くできる特約ですが、多くセットすればその分保険料が大きくなっていきます。「やっぱりこの保障は自分にいらない」と思ったら、解約を検討するのも良いでしょう。

 なお、解約ができないタイプや、一度解約をすると再度セットし直すことができないタイプの特約もあります。また、あくまで特約はサブの保障ですので、解約をしても数百円ほどしか保険料が変わらない、ということもあります。解約ができるものか?あとから必要な保障にならないか?解約したらどれくらい保険料が変わるのか?事前に確認してみてください。

自分の入っている生命保険の棚おろしは定期的に行おう!

家計にゆとり保障の見直しで家計にゆとりが生まれる可能性も

 一度生命保険に加入すると、「これで安心」と思って、見直しなどを行わない、という人もいるかもしれません。年末年始など区切りのタイミングに、保険証券を見返して、現在どんな保障があるのか?それは本当に必要なものなのか?考えてみるのはいかがでしょうか。保障は必要な分だけにする、と決めて見直してみれば、家計の見直しも実現できるかもしれませんよ。

 ※ここでは生命保険・医療保険の保険金・給付金の減額、特約の解約の概要についてご説明しています。諸条件は保険商品によって異なりますので、詳細は各保険会社の資料をご確認ください。