テーマ3 投資ってギャンブル?
柳谷 これまで「投資」と聞くとドキドキしてしまう。イチかバチか、当たらないと大損する…など投機的でネガティブなイメージあるのは事実です。ただ、「ちょっと待ってください!」ですよね。投資とは、お金を活かす方法です。長期的に成長が期待できるものにお金を預け、リターンを期待する行為のことです。決してギャンブルではありません。
昨今はSDGs(持続可能な開発目標)の時代であり、ESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮しない会社は淘汰されていきます。すなわち、長期的な成長を考えて取り組む企業だけが生き残っていくということです。その意味で、私たちが長期投資を実践する環境はより良くなっていると思います。
株式投資は世界の経済成長に参加する最も直接的な手段
濱 株式市場は毎日大きく変動しているため、特に短期では損をしてしまうことも少なくありません。怖いイメージを持つ人が多いのも事実です。一方で、世界の資本市場が日々成長していることもまた事実だと思います。世界では、ワクチンの開発競争が進んでいたり、新興国の生活水準が向上していたりなど、ESGにかかわることも含め、いたるところで成長に向けた努力が続けられています。
株式投資は、こうした世界の経済成長に参加する最も直接的な手段だと思います。そういう意味では、長期的には株式投資のリターンはプラスになるべきであり、実際にその確率は非常に高いと思います。
ただし、投資方法や心構えという観点から、いくつか気をつけるべき点があります。基本はやはり、先程からお話している長期投資、銘柄分散投資です。世界経済の成長に乗っかる先が特定の企業や国だと心許ないので、できるだけ世界株式全体へ乗っかることを心がけるようにしています。最近では、このような投資を簡単に実現する手段が増えてきているので、これから資産形成をされる方には追い風になっているのではないでしょうか。
柳谷 おっしゃる通り、世界は成長しているんです。世界の人口は、現在の77億人から2050年までにほぼ100億人に達すると見込まれています。人口が増えていく今後の30年間、より豊かな生活を求める世界が成長を生んでいくでしょう。地道な成長は面白くないのでニュースになりにくいから、意外と見過ごされがちです。私と濱さんが言い続けなければなりません(笑)。