今年7月に開催された公聴会の様子(提供:U.S. House Judiciary Committee/ロイター/アフロ)

 米グーグルは10月20日、米司法省と11州の司法当局が反トラスト法(独占禁止法)違反で同社を提訴したことに関し、「大きな欠陥のある訴訟」との声明を出した

 「人々は自らの選択でグーグルのサービスを利用している。強制されたからでも他の選択肢がないからでもない」などと述べている。

グーグル「消費者を助けるものにはならない」

 司法省と各州の司法当局は同日、グーグルが検索サービスと検索広告の市場で、非合法に独占力を維持し、反競争的かつ排他的な行為をしたとし、首都ワシントンの連邦地裁に提訴した

 ウィリアム・バー司法長官は声明で、「今回の訴訟は数百万人の米国消費者や広告主、小規模事業者、起業家が利用するインターネットに影響を及ぼす、グーグルの支配力の中核部分に打撃を与えるもの」と述べた。

 司法省などは、(1)競合の検索サービスの初期搭載を禁じる独占契約をスマートフォンなどのモバイル端末やパソコンのメーカーと結んだ、(2)自社の検索アプリをモバイル端末のメーンとなる場所に配置・表示するよう要求し、消去できないようにした、(3)人気ウェブブラウザー「Safari」などで自社の検索サービスを標準に(事実上排他的に)するよう求める長期的な契約を米アップルと結んだ、などと指摘している。

 これに対しグーグルは、アップルなどの電子機器メーカーや通信事業者との契約について、「他の多くの企業が従来ソフトウエアを提供するために用いている契約と何ら変わりはない。マイクロソフトの『Bing』などの他の検索エンジンも同様の契約をもって我々と競争している」とし、「この訴訟は消費者を助けるものにはならず、むしろ質の低い検索サービスにてこ入れすることになり、携帯電話の価格上昇につながる」と反論している。

決着までに長い年月、「バイデン大統領」でも継続へ

 ロイターなどの報道によると、今回の司法省の提訴は、1998年に米マイクロソフトを訴えて以来の大型訴訟。当時マイクロソフトは、OS(基本ソフト)「ウィンドウズ」の圧倒的なシェアを利用し、ウェブブラウザーを抱き合わせで販売したことが問題視された。マイクロソフトの訴訟は最終的に和解に至ったが、それまでに長い年月を要した。