組み入れ銘柄の任天堂は安値から14000円超の上昇

 新型コロナウイルスは世界中の経済活動に悪い影響を与えていますが、追い風が吹いている業種もあります。そのひとつがゲーム産業です。緊急事態宣言やロックダウンによって外出自粛が続き、世界的にゲーム需要が高まっているからです。

 ゲーム関連企業は「 #PlayApartTogether 」(#離れていっしょに遊ぼう)キャンペーンを提唱し、感染拡大防止のために自宅にとどまってゲームをすることを推奨しています。世界保健機関(WHO)もこのキャンペーンに賛同しており、自宅で楽しい時間を過ごせるゲームが新型コロナウイルスの感染抑制に一役買っているのです。

 日本でも“巣ごもり”という言葉がトレンドになり、Nintendo Switchが品薄になっていることは多くの人がご存知でしょう。3月20日には『あつまれ どうぶつの森』が発売され、筆者の義妹も買いました。「魚釣っといて」とよく頼まれます。発売3週目で累計販売300万本という大ヒットを記録しているそうです。

 『iFreeActive ゲーム&eスポーツ』の組み入れ銘柄には、その任天堂(7974)も入っています。3月13日には年初来安値の31880円をつけましたが、4月28日現在の終値は46220円。巣ごもり需要を味方につけ、14000円以上も上がっています。

 同じく組み入れ上位10銘柄に入るソニー(6758)も、3月13日に年初来安値の5297円をつけた後、4月28日現在の終値6763円まで上昇しています。

趣味から投資の一歩を踏み出すのも悪くない

 足元の運用が好調な『iFreeActive ゲーム&eスポーツ』ですが、「今の状況が落ち着けばゲーム需要は再び落ち込むのでは?」という見方もありそうです。長期的な成長期待はどうなのでしょうか。

 大和アセットマネジメントのホームページによれば、2017年の世界のゲーム人口は22億人。世界の3人に1人がゲームユーザーであり、約12兆円規模の巨大市場とされています。一方で、中国ではまだまだ消費が少なく、1人当たりのゲーム消費額は日本の3分の1以下とのことです。この部分に伸びしろがあるということですね。

 加えて、コンピュータゲームをスポーツ・競技として捉える「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」も、今後の市場拡大が期待されています。日本ではまだあまり浸透していませんが、主要なeスポーツ大会の視聴者数は、バスケットボールの世界最高峰リーグNBAをはるかに上回るほどなんだとか。大会には高額の賞金がかけられ、中には優勝賞金3億円超の種目もあるそうです。

 eスポーツの視聴は自粛期間中の娯楽にもなり、この機会にeスポーツにハマる人も少なくないでしょう。普段からゲームをしたり、eスポーツを観たりする人は、組み入れ銘柄の会社をイメージしやすいはず。自身の趣味から投資の一歩を踏み出すのも悪くないかもしれません。

組み入れ上位10銘柄

  銘柄名 国・地域名
1 エヌビディア アメリカ
2 テンセント 中国
3 NCソフト 韓国
4 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) アメリカ
5 エレクトロニック・アーツ アメリカ
6 アクティビジョン・ブリザード アメリカ
7 任天堂 日本
8 パーフェクトワールド 中国
9 ビリビリ 中国
10 ソニー 日本

2020年3月31日現在