昨年末のロシアは大混乱だったようだ。寒暖差による結氷で、街中は至る所スケートリンク状態、氷の重さに耐えられずに倒れた樹木や電線の着氷で停電(これはモスクワ州ではまだ続いている)、これに伴う空港閉鎖はじめ交通網は大混乱。
1月10日まで正月休みだったロシア
ウラジーミル・プーチン首相自ら対応策を指示するものの自然相手ではいかんともしがたい状況で、日本にいた筆者の元にもモスクワの知り合いから悲鳴のようなメールが沢山舞い込んだ。
年改まって新年のロシア、今年は年初10日間が正月休みである。
1月7日がロシア正教のクリスマスということもあり、ここ数年は毎年長い正月休みが定着している。 昨年末の混乱がうそのように静かな新年で、モスクワからはメールもほとんど来ない。
2011年最初の原稿は昨年11~12月に筆者が参加したロシアのベンチャー関連イベントの様子をお伝えしたい。
まず11月18日にスコルコボ・ビジネススクールで開催されたスタートアップ・インべスターズ・デイである。
スコルコボ・ビジネススクールは英語が公用語
これは同ビジネススクールでスタートアップ講座を履修した学生たちが立ち上げたプロジェクトの中から選ばれた8つの優秀なプロジェクトについて、エンジェル投資家やベンチャーキャピタリストを前に20分程度のプレゼンテーションを行うイベントである。
スコルコボ・ビジネススクールについては以前の記事でも簡単に触れたことがあったが、今回、実際に同校を訪れて驚いた。
想像以上に立派な建物である。独断で申し上げれば有楽町にある「東京国際フォーラム」をイメージすると、建物の奇抜さを含めて近いものがある。
なお、隣に建設予定の「ロシア版シリコンバレー」は、現在のところ全くの原野のままであった。