FB、ソーシャルメディアは「民主主義の脅威に」対策を約束

フェイスブックのロゴが入ったマウスパッド(2017年12月4日、資料写真)。(c)AFP PHOTO / Daniel LEAL-OLIVAS〔AFPBB News

 米ニューヨーク・タイムズや米ウォールストリート・ジャーナルなどの海外メディア報道によると、米フェイスブックでは、このほど、中国政府首脳とのパイプ役を務めてきた王黎(Wang-Li Moser)氏という重要な人物が、辞任した。

対中外交戦略が後退

 その理由は定かではないが、中国生まれの米国市民である同氏は、一身上の都合で米国に帰国することを希望したと、ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

 同氏は、これまで、フェイスブックの対中外交戦略を率いてきた。

 フェイスブックのソーシャルメディアは2009年から、同国でサービスが遮断されているが、同社はサービス再開を目指し、さまざまな施策で、中国政府との関係構築に努めている。

 しかし、今回の王氏の辞任によって、その対中外交戦略は大きく後退したと、ニューヨーク・タイムズなどは伝えている。

王氏、政府首脳との会談で重要な役割

 王氏は米国の半導体大手、インテルの出身。インテルの中国事業在籍中は、政府高官との会談調整役を務め、25億ドル規模の工場建設に尽力したことで知られるが、フェイスブックへの移籍後は、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の対中外交を手助けした。

 例えば、ザッカーバーグCEOは2014年に、当時、中国インターネット規制当局のトップだった魯煒氏を、同社本社に招いて会談を行ったが、このとき、王氏も会談に同席した。