ローカル本や、地域性に着目したバラエティ、県民性による性格判断等々を楽しむ方も多いかと思うが、日本狭しと言えど、地勢や自然環境は多様であり、それぞれの歴史やそこから生じた風習・生活様式、さらには現在盛んな産業などから、考え方や気質も異なっている。
たとえば、文理選択を迷う高校生に対し、工業が盛んな東海地方では『理系』を、近代日本の転換期に多くの政治家・経済人を輩出した九州地方では『文系』を薦めるという話など、教育に関する志向・方針にも、地域間による差異があるようだ。では、「企業」「就職」に関する志向はどうだろう?
直近数年では、景況感・求人倍率の上昇により就活生の「大手志向」「安定志向」は高まっているが、地域別の志向はどうだろうか。全国7地域に分けて、傾向を探ってみよう。
「大手志向」は大都市で高い
2016年度卒では、67.3%が「絶対/できれば大手に行きたい」と回答している。
地域別に見ると、大手志向が最も高いのは「関西」(75.0%)、次に「関東」(68.1%)となっており、大手企業の本社が多く存在する大都市を抱える地域では大手志向が特に高い傾向となった。一方、最も回答が少なかった中国/四国(37.5%)であり、「関西」の半分の回答率である。各地域における企業の存在が影響した結果であると考えられる。
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