韓国は今集団鬱状態に陥っている。毎日朝から晩までセウォル号沈没関連のニュースが延々と続き、バラエティ番組など、笑いにつながりそうな番組は自主規制で制作を控えているからでもある。
筆者の場合、朝起きるとネットでセウォル号沈没関連の記事を読み、涙を浮かべながら一日が始まる。これは筆者だけのことではないらしい。最近誰と会ってもニュースを見ると涙が出るという話をするのだ。ちょうど、東日本大震災の時のように胸が苦しくなる。
乗客の生還を望む黄色いリボンに著作権騒ぎ
22日の夜、カカオトークから次のようなグループメッセージが送られてきた。
「黄色いリボンは、『無事に戻ってくることを祈りながら待っています』という意味です。全国民のカカオトークのプロフィール写真が黄色いリボンに変わるその日まで・・・周りを変えてください」
「珍島にいらっしゃる保護者たちが自分たちのカカオトークを開けた時に、すべてのカカオトークのプロフィール写真が黄色に染まり、彼らを慰められるようにしてください」
「子供たちに送った『カカオトーク』の横にある1という数字は消えないけれど、親たちが自分たちのカカオトークを見た時に私たちも一緒に悲しんでいるんだという事実を伝えてください」
このメッセージと一緒に黄色のベースに黒縁のリボンが描かれた画像が送られてきた。リボンの下のコピーは「1つの小さな動きが大きな奇跡を」と書かれていた。
米国の伝承で戦争から戻ってくることを願う女性が黄色いリボンをしていたり、ニューヨーク・ポストのコラムニスト、ピート・ハミルが書いた「Going Home」では刑務所から出てくる男性が妻に「自分が戻ってきてほしいなら木の幹に黄色いリボンを結んでくれ」と頼んだりするくだりがある。また、黄色いリボンを結んで帰りを待つ人の気持ちを表すのはドラマや映画、歌にもなっている。
そうしたことからヒントを得た「黄色いリボン」はすぐオンライン上で広まっていった。これを考案したのはALTという大学生たちのサークルだという。
しかし、広まり始めた頃、オンライン上で「黄色いリボンには著作権があって、プロフィール写真に使っていると500万ウォン(約50万円)の著作権料を払わされるので、すぐにやめた方がいい」というデマも一緒に広まった。