嫁がスマホをイジっている。同じ色のボールを落としていくだけの単純なゲーム、LINE BUBBLE という。解説書も要らないほど簡単。

LINE BUBBLE にハマる嫁

 すぐ飽きそうだが、もう2カ月以上毎日プレイしている。

 そんなにオモシロイ? 不思議に思って自分もイジってみた。そして、あることに気づいた。

 ゲームを起動すると必ずランキングが表示されるのだ。

 そこに友達の点数が出る。友達に抜かれると「うっ」と悔しくなって、抜くまでやり続ける。点数が変わっていない(ランキングは1週間で更新される)と、「今週はあんまりやってないんだ」と思って、自分のヤル気も消える。

 なるほど。嫁はゲームの面白さではなく、友達との「競争」にハマっているのである。

“Gamify This Shirt”と書かれたTシャツでスピーチするGSUMMIT主催者のゲイブ・ジカーマン(Gabe Zicherman)氏(筆者撮影、以下同)
 

人の“一喜一憂”を利用するゲーミフィケーション

 こうしたランキングに一喜一憂して盛り上がるのは、営業の人なら誰でも経験があるだろう。

 ただ LINE BUBBLE がちょっと違うのは、成績がリアルタイムで更新されるところ。売り上げ集計の期間が月単位→週→日と短くなるたびに、キツくもなり、仕事にハマる。それが、LINE BUBBLE は、1ゲーム終わるたびにランキングが入れ替わる。

 つまり、一喜一憂の周期がとても短い。その分、どんどんハマっていく仕組みなのである。