8月29日から9月9日までの10日間、モスクワ郊外のクロッカス展示会場で2年に1度のモスクワモーターショー(Moscow International Automobile Salon)が開催された。

 「東京モーターショーには行かないくせに、なぜモスクワモーターショーには行くんだ?」と周囲の疑問の声をものともせず、筆者は市内中心部から地下鉄で会場を目指した。展示会場に隣接する地下鉄ミャキニノ駅まで45分ほどである。

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 筆者が前回モスクワモーターショーを訪問したのは2008年の夏である。リーマン・ショックの直後にもかかわらず、その人出と熱気に圧倒されたのを記憶している。 モスクワモーターショーは隔年開催なので2010年にも開催されていたのだが筆者は行きそびれた。

 今回のモスクワモーターショーは会期中に23モデルのワールドプレミア、21のヨーロッパ初登場、そして85のロシア初登場モデルの発表が行われ、主催者によれば会期中の入場者数は100万人を上回るとの予想である。

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 週末に出かけるとすれば大変な混雑に巻き込まれるだろうなと懸念したが、幸い日系自動車メーカーの取り計らいでビジネスデーの招待券を頂いたので、展示会場をじっくりと見て回ることができた。

 4年前と比較してまず感じたのは、ロシア人にとって自動車がますます身近で現実的な存在、つまりもはや「憧れではない」商品になっているということである。展示されている車を見ても、「大衆車」の比率が高くなっている。

 今やロシアでは自動車は普通の人の足となりつつある。

 モスクワのショッピングセンターに出かければ、そこはまさに「中間層」が消費の中心であることを認識させられる。

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