まずは、先週のまとめです。前回の繰り返しになりますが、この連載は、恋愛市場や結婚市場において必ずしも過去に成功してこなかった(あるいは現在も成功していない、そして将来も成功しそうにない)と思っている男性に向けて書かれています。

恋愛に突然変異は期待できない

 もちろん、モテている男性が読んだとしても、恋愛や結婚においてさらに効率的に恋愛相手を見つけることもできます。女性の方に読んでいただいても参考になるところは多いと思っていますが、恋愛についての男女のとらえ方には差があるため、理解しにくいことや異論を唱えたくなることもあるかもしれません。

 そもそもJBpressの読者は男性の方が多いので、とりあえず、男性向けに書いています。

 恋愛において現在までに成功していないということは、意識的に自分や周りの環境を変えない限り、将来にわたっても成功する可能性は低いと言えます。残念ながら、恋愛において突然変異は滅多に起こりません。

 司法試験に受かるとか、ある日突然に10億円の宝くじに当たるとか、身長が15センチ伸びるとかいった、男性としての急激な価値の上昇がない限り、昨日の自分は今日と明日の自分のままです。昨日モテなかった自分は、変化しない限り、明日もモテない自分であることは必然です。

 この連載では、恋愛のメカニズムを「市場」でのやりとりの観点から解説することにより、「恋愛市場」においてうまく振る舞えず、恋愛において満たされない男性の考え方を変えるものです。この連載で述べる恋愛の仕組みを理解して、恋愛理論を応用することができるならば、恋愛市場でより上手く振る舞え、モテるようになることでしょう。

 男性が恋愛に対して理論武装することが必要です。

恋愛の仕組みとはどのようなものなのか

 恋愛とは何か?
 どのような仕組みになっているのか?
 どうすれば女性を口説くことができるのか?

 このような疑問に対して、市場経済メカニズムや進化政治学の立場から検討し答えを出すことによって、恋愛上手になれると考えています。男としての恋愛術を理解していただきたいと願っています。最終的には現実の女性と数多くの接触を経て技術に磨きをかける必要がありますが、その前に理論を理解しておいた方が効率も良くなります。

 今までにこのような見地から書かれた恋愛学の書物はほとんどありませんが、このような考え方には多くのメリットがあります。