2月2日にようやく公表された「アクセルペダルの戻りが悪くなる」トラブルの問題発生部位と改修策。
ペダルの支持・回転軸に軽い摩擦を加えるべく、滑りブロック(左側の黒い部分)と短い腕(黒白の丸を軸に揺動する)が組み合わされている。足を離した時に「バタンと戻らない」ようにするためのものだろう。
右側の取付面(車室前面隔壁)の反対側は、エンジンルームで排気管もすぐ近くを通る。ペダル軸回りもその熱を受ける中で結露が起こるなどして、磨耗や変形が発生すると、稀にペダル軸部の接触部位が噛み込んで動きを妨げることが起こる(左図)。
それを回避すべく、揺動する腕の裏側に薄い鋼板小片を追加し、固定ブロックとの滑りを良くすると同時に、ペダル軸との噛み合いを浅くする(右図)。
パッチワーク的対策だが、一体化されたモジュール内部を加工するのは困難だし、ペダルモジュール全体を取り外して交換するとなると、計器板まで含む室内前部を分解する必要があるはずで、きわめて大がかりで、時間もコストもかかる作業になってしまう(図版提供:Toyota Motors Sales,U.S.A.)
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