27日のNY市場でドルは軟調に推移、ドル円は16日以来となる80.70近辺まで下落した。米経済指標が弱かったことからドルは売られ、ドルインデックスは13日以来二週間ぶりのレベルまで一時値を落としている。NY市場後半は週明け月曜日の英米祝日を前に取引は手控えられ小動きに推移した。米債券市場は短縮取引だった。
日本時間23:00に発表された米4月の中古住宅販売成約指数は前月比11.6%減と予想を大きく下回り、昨年5月以来の低水準となった。ドル円は81.20台で推移していたが81.00台まで値を落とし、その後81円ちょうどを割り込み81円台に戻すことはなかった。ドルスイスは過去最安値を0.8465近辺まで伸ばし、ポンドドルは11日以来のポンド高ドル安水準までドル安が進んだ。またユーロドルはギリシャの財政・政治不安が残る中、ドル安の流れで一週間ぶりの1.43台を付けた。ギリシャは追加財政健全化計画で与野党の協議が物別れに終わった、との報道が伝わったがユーロ売りは限定された。
NY株式市場が引けた後スイスフラン買いが大きく入り、ドルスイスは0.8520台から0.8460台にユーロスイスは1.2180台から1.2103レベルまで安値を伸ばし、スイス円は95.50台と2008年9月以来のレベルまで買われた。ただその後は巻き戻しが入りNY引け際にはそれぞれ0.8490台、1.2150台、95.10台に値を戻している。
Klugアナリスト 鈴木信秀