「預金なら安心」って本当なの? 「元本保証」って、実際に何を保障してくれるの? 実は、現金にもリスクが潜んでいるのです。本連載ではそんな「現金のリスク」を切り口に、お金のほんとうの価値を守るための資産運用について考えていきます。今回は、海外に投資する際に「台湾」がその選択肢になりうるかどうかを考えてみます。
※台湾は日本政府が国家として承認していないため、日本の基準では台湾は「中国の一地域」という扱いですが、独自の政府や通貨など国としての機能を有しているため、本稿では便宜上、台湾を「国」と表現しています。また、本稿は情報や筆者の考え方を述べているだけで、投資を推奨しているわけではありません。投資は「未知の未来への投資」ですので、その結果は、ご自分で引き受けてくださいませ。
前回では「未知の未来への長期分散の投資に『日本株』の選択肢はなし?」と締めくくらせていただきました。
いよいよ「海外への投資」を本格的に考える時が来たようです。
「海外旅行なら、よく行っているし、わくわくもするけど、海外への投資って……」と躊躇う方も、いらっしゃることでしょうね。
ちなみに、筆者は実は海外には行ったことがありません。海外投資の経験は豊富かもしれませんが。
本稿では、昨年の暮れに、筆者のお客様からいただいたご質問にお応えするカタチで、海外への投資について述べてみたいと思います。
投資先としての台湾を考える
「台湾って、新型コロナウイルス感染症の抑え込みが上手くいっているようですね? 投資先として、検討に値しますか?」
と、筆者のお客様から尋ねられました。
そこで、本稿では投資先としての台湾を考えてみることにしましょう。
インターネットで、「台湾 新型コロナウイルス感染症」と検索すると、
「世界から称賛される台湾の新型コロナウイルス対策」
「域内感染「ほぼゼロ」の台湾にみる、正しいコロナ対策」
という見出しが出てきます。
面積の大小はともかく、日本と同じ島国という環境で、新型コロナウイルスの対策は日本と違ってうまく行っているみたいですね。
日本のように、オリンピックを控えながら、新型コロナウイルス感染症への対策が「うまくいっていない」状況で、株価が上がっていると、そこはかとなく不安が胸を過ります。
しかし、もし台湾のように「世界から称賛される」ほどの新型コロナウイルス感染症への対策を実行し、なおかつ、株価が上昇傾向なのであれば、納得ですよね。