ウォール街時代は他人のことなんて考えなかった

 ──2本目の動画を収録して公開して、そのあとは?

 ダン だいたい取材かミーティングですね。こういうインタビューとか、本の打ち合わせとか。それが終わってから夕飯です。納豆卵かけご飯ね。

 ──出た、ダン飯!ちょっと待ってください。まず朝ごはんは何食べるんですか。

 ダン 朝は特製シリアル。ナッツとかドライフルーツとかを入れた僕の特製。それを食べて、プロテインと野菜ジュース飲んで、あとチョコレートね。毎朝コレ。全然飽きない。

シリアルダンさん特製のシリアル!ひまわりの種やナッツ、ドライフルーツらしきものが入っているようですが……。

 夜は卵かけ納豆ご飯。本当に大好物でこれも全然飽きない。時々スパイスで味を変えたりするけど、それだけで僕は満足。それ以上の変化はいらない。クレイジーでしょ(笑)?

ダン飯これが噂のダン飯だ! 豆ごはんに納豆や卵を入れ、オリーブオイル、アボカドオイル、スパイス、味噌などで味付け。「脳にいい」らしいので、みんなも自宅で作ってみよう!

 それ食べてからジム。家から徒歩30秒。30~40分トレーニングして、そうするともう結構いい時間なんだよね。その後はアメリカのマーケット見たり、友人や家族と電話やチャットしたり。

 ──1週間、そのルーティン?

 ダン そうだね。でも週に1回、サッカーをやっています。僕もそこまでクレイジーじゃないから(笑)。ソーシャルライフも欲しいからね、金曜日や土曜日の夜は友人とビールを飲みに行ったりもするよ。日本で暮らし始めて1年経って、仕事関係以外の友人もできるようになって、そういう普通の生活もしています。

運動靴スポーツ経験豊富なダンさん。中でもサッカーを一番長くプレーしており、先日、夜活動しているサッカーチームに加入したそうです。

 ──よかった! それが聞けて安心しました。ジムは毎日?

 ダン 毎日です。その日によって鍛える部分を変えているので。昔、1~2週間ジムに行かないことがあって、そうすると自分のマインドやメンタルが変化することに気づきました。心配しやすくなるというか……。

スポーツジム家から徒歩30秒のジムでトレーニングするダンさん。「ジムのすぐそば」というのが住まい選びの絶対条件だそうです。

 やっぱり筋トレしているとテストステロンのレベルが上がり、決断力が高まるように思います。それは、投資はもちろん、どんなビジネスでもライフスタイルでも重要ですよね。

 ──ムダにお金や時間を使ってしまうなんてことは、あまりなさそうですね。

 ダン あまりないね。この前、友だちとバーに行って僕がみんなのビール奢ったの。金額見てその時は、ちょっと払い過ぎたって思った(笑)。まぁそれは冗談だけど、ムダにお金を使ったり、ダラダラ時間を過ごしたりすることはないかな。僕は動いていないと不安になる性格。だから毎日が忙しいいまは、とても幸せです。

高橋ダン「毎日が忙しいいまは、とても幸せ」と言い切るダンさん。カッコイイ!

 ──じゃあ、いまみたいな忙しい生活をこれからも続けていきたいですか。

 ダン そうだね。先のことはわからないけど、そうあってほしいね。「誰かの役に立つ」というのは、僕にとってはまだ新しい考え方だし、ウォール街にいた頃は、とにかく相手を倒して、自分が一番利益を上げるというメンタリティで生きてきたからね。日本に来てYouTubeを始めて、「誰かのために……」というアイデアが生まれて。だからいまはそれが僕の生きがいかな。

 ──ウォール街にいたときは、「自分以外の誰かのために」なんて発想はなかった?

 ダン 全っ然なかった。カンペキに図々しい人間(笑)。やっぱりゼロサムゲームだったからね。自分が取るか、自分以外の誰かが取るかという世界だから。だから家族は別だけど、自分以外の他人のことなんてあんまり考えなかったな。

 ──じゃあ当時とはずいぶん変わったわけですね。

 ダン そうだといいんだけどね。といっても天使のような人間になったわけじゃないけど、でも変わろうと努力はしているよ。

高橋ダンウォール街時代、25歳、体重95kgのダンさん。外見も当時とは大きく変わった。