わずか数日で2割値上がりしたビットコイン

 そして、同じ時期のビットコインの値動きがこちらです。

【図表2】日本時間1月1日~9日14時頃までのビットコイン/円(bitFlyer)の動き

 日本時間1月3日の底値1ビットコイン=75万円から、8日夜には91万円まで上昇しました。わずか数日で20%を超える急激な値上がりです。

 同時期に金は1520ドルから1600ドルの値上がりですから、上昇率は5%程度。ビットコインの値動きの大きさがよくわかります。

 事件が起きたのが中東ということで、この時期には原油価格も大きく動いたのですが、こちらは1バレル=61ドル付近から65ドル台への上昇で、上昇率は7%。それでも十分に大きな値動きですが、ビットコインにはかないません。

「有事のビットコイン」と呼ばれる日が来る?

 このような突発的な国際情勢の変化に合わせてこまめに株式や為替を売買して利益を得るのは、常に市場に張り付いている人でないと難しいものです。我々のような会社勤めの人にとっては現実的ではありません。

 ひとつ言えることは、金は「値動きがある資産」だということです。個別株式と違って、その価値が大幅に下落することも考えにくいのも特徴です。

 過去の傾向を見ると、金はたとえ一時的に値下がりしても、いつか値上がりすることが期待できるので、積立投資に向いている資産といえるかもしれません。

 ビットコインも、今は値動きが大きすぎる印象がありますが、日本円や米ドルと違ってビットコインには国籍がないので、金と同じように国際情勢の変化の影響を受けづらいと考えられます。将来的には「有事の金」と並ぶ「有事のビットコイン」と呼ばれる日が来るかもしれませんね。