中野氏(仮名/男性/30代)
前職 日系大手食品メーカー 情報システム / 年収690万円
現職 外資系大手ITコンサルティング会社 ITコンサルタント 年収900万円
会社の統合と同時に、
裁量権のない部署へ異動したことがきっかけとなり……
私は大学卒業後、日系の大手食品メーカーに入社し、最初の1年間は新人研修として物流部門を回り、2年目からは情報システム部に配属されました。全国40~50拠点における物流に関するアプリケーションの管理を行う部署です。どのようなアプリケーションを社内で使用するか、どのような改修をするかなど、部署内で裁量権があり、非常にやりがいがありました。
それから7年がたったころ、グループ会社の統合・事業再編があり、私はインフラ管理の部署へ異動することに。そこでは、これまで別々のシステムを使用していた2社のインフラを統合していく仕事を行いました。インフラの統合はコスト削減につながり、会社に貢献できる仕事ではありましたが、両社とも歴史があり、規模も大きい会社なので、長年使われてきた仕組みを変えるというのは難しいものでした。
システムを使用する社員にとって、インフラの統合は劇的な効果が目に見えるようなものではないので、統合される側が拒む気持ちも理解していました。しかし、会社の意向なので、必ず進めなければなりません。それだけに、十分に納得してもらえるよう説明をするのは大変でしたね。また、前部署のアプリケーション部門とは異なり、インフラ部門は裁量権が少なく、会社から指示された作業を行っているという感じがあり、仕事の面白みが半減してしまったのです。本社のインフラ統合が終わればグループ会社のインフラ統合が始まります。同じ作業の繰り返しは避けたいと思い、本社のインフラ統合のめどが立ったころ、転職を本格的に検討し始めました。
ヘッドハンターからの具体的なアドバイスを生かして転職活動
中途採用もリストラもなく、“転職する”という考えもほとんどない日系の大手企業で働いていたため、周りに相談できる人もいなく、転職活動を始めるにあたり、まずは転職サイトを検索しました。そこで最初に気になったのがビズリーチ。登録すると、すぐにスカウトが届きました。届いたスカウトは全部で150~200通ほど。その中から、求人情報について具体的に書かれていて、話がしやすそうと感じた5人のヘッドハンターにお会いしてみることにしたのです。そのとき彼らからアドバイスされたのは、少しでも興味を持った企業には応募してみるといいということ。そこで私は50社ほどに応募し、20社の面接を受けました。
ヘッドハンターからはほかにもアドバイスが。例えば、職務経歴書については、アピールポイントの効果的な書き方を教わりました。長所は短所の裏返しなので、自身の短所を知ることで長所を知るために、まずは短所を箇条書きでいくつも書き出すというものです。さらに、面接で長所や短所をわかりやすくアピールできているかなどを、面接を想定したやりとりからヘッドハンターにチェックしてもらいました。曖昧な答え方では、面接は通過できません。ヘッドハンターからの見え方は面接官からの見え方と同じなのです。
実際の面接に際しては、ヘッドハンターから事前に面接官がどのような人なのかを教えてもらえて助かりました。この会社の面接官は見た目によらず優しいですとか、言葉がきついですとか、圧迫ぎみの面接をする人ですとか。事前に面接官について知っていると、落ち着いて面接に臨めます。面接で私からも面接官に質問をするようにヘッドハンターからアドバイスされていたので、面接官がどのような人なのかがわかっているとイメージがしやすく、質問を考えやすかったですね。
周囲のアドバイスを聞き、
諦めずに活動することが転職成功の秘訣
今回の転職活動は、前半・後半に分けることができると私は考えています。前半は、ユーザー数が多く、規模も大きな会社の社内SEに応募しようと考えていました。しかし、アプリケーションとインフラのどちらにも関わった経験があるのだから、ITコンサルタントの仕事もいいかもしれないという意見をヘッドハンターや、意外にも企業の面接官から得たため、後半はITコンサルタントの仕事も考えるようになったのです。
実際、社内SEで応募した会社は最終面接まで進んだものの内定には至らず、そんなころに今回内定をもらったコンサルティング企業から直接スカウトが届きました。内定が出るまでに面接は3回行われ、最後の面接では、上司となる方と今後一緒に仕事をする同僚とお会いしました。同僚から事前に苦労する部分を教えてもらえたことで、会社への安心感や信頼感につながったと思います。
今後、私は化学系製造業のコンサルティングを行う予定です。企業側は、私がアプリケーションとインフラの両方を経験していたことを高く評価してくれ、年収は3割ほどあがりました。新たな業界でチャレンジすることになりますが、これまでの経験も生かしつつ、いろいろな企業のたくさんのシステム系、管理系の人たちとも話し、もっと視野を広げたいと考えています。
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