難解な経営課題に論理的な分析を加えて、解決策を提案していく「コンサルタント」という仕事。豊富な経営知識に加え、地頭のよさ、ロジカルシンキングなど、仕事をする上で求められる力はさまざまありそうです。
そこで、ビズリーチでは、コンサルタント経験者350人にアンケートを実施。実際に仕事をしてきたなかで「こんなスキルこそ大切だ!」と思う要素について伺いました。

 

求められる力1
物事の本質を見極める「現状把握力」と的確な「提案力」

 あらゆる業種の企業がクライアントになり、幅広い知識が求められるコンサルタント。必要なのは、クライアントの現状を、丁寧なコミュニケーションと客観的データをもとに把握・分析し、物事の本質をとらえる力。加えて、クライアントにとって実現可能な解決策にまで落としこむ、相手の状況を理解した上での的確な提案力が求められます。

【コンサルタント経験者の声】
「問題の本質を見極める問題発見スキルとその問題に対して適切な対応の方向性を見いだす力」(40代 男性 ITコンサルタント)
「相手の立場に立って考える。クライアントの事業・業務を自分が行うとしたらどうすれば良いかと考える力」(30代 男性 ITコンサルタント)
「パッケージではめるのではなく、相手の課題に合わせた提案力」(40代 男性 戦略コンサルタント)
「机上の計画以上の社内政治や人間関係などのウェットな面が業績を大きく支配することを深く理解した上で、実効性のある提案ができること」(30代 女性 経営コンサルタント)
 

求められる力2
好奇心と素直さを忘れない「進化力」

 経営戦略に携わるコンサルタントは、企業のトップとコミュニケーションを重ね、彼らが納得しうる解決策を見いださなくてはなりません。このときに必要となるのは、深い企業理解や幅広い業務知識です。企業に対して好奇心を持ち続けることで自身を進化させ、先入観を持たずに事実をフラットに見る目を養わなければ、経営者さえ気づかない課題を引き出すことはできないでしょう。

【コンサルタント経験者の声】
「好奇心と、変なプライドに凝り固まらない素直さ、そして裏にはきちんと主観、哲学を持つこと」(50代 男性 戦略コンサルタント)
「クライアント企業へのあくなき好奇心」(30代 女性 ITコンサルタント)
「物おじせず、疑問点や分からないことを聞ける素直さ」(40代 女性 人事コンサルタント)
「自分の力だけでは限界がある。課題解決のために必要な専門家や情報を、他から集めてくることができる能力が大事」(40代 男性 経営コンサルタント)
「仮説思考などのコンサルの基本的スキルはもちろんだが、最も重要なのは“進化”できること。読書や周りからの評価など、インプットを真摯に受け止め、血肉にしてアウトプットに変える力」(40代 男性 戦略コンサルタント)
「気付きを大切にする姿勢、範囲を限定しない知識」(30代 女性 労務コンサルタント)
「成長能力」(30代 男性 ITコンサルタント)
 

求められる力3
論理的思考力に裏打ちされた高い「コミュニケーション力」

 コンサルタントのみならず、あらゆる職種で求められるコミュニケーション力。今回のアンケートでも「結局すべてはコミュニケーション力に起因する」という声が目立ちました。コンサルタントの場合は、コミュニケーションの対象が企業の経営層などであることが多く、より高度な力が必要になると考えられます。

【コンサルタント経験者の声】
「ベースとしての論理的思考力、それを効果的に伝えるためのコミュニケーション力、クライアントやメンバーを引っ張るリーダーシップ」(40代 男性 ITコンサルタント)
「ロジカルシンキングに加え、クライアントの意見を真っ向から否定せず、うまく取り入れながら持っていきたい方向に持っていく力」(30代 男性 金融コンサルタント)
「人間関係を構築し信頼を得る力」(40代 女性 人事コンサルタント)
「地頭の良さと切り返し力。 お客様の立場を理解して要望の真意を汲み取る力」(50代 男性 金融コンサルタント)
「クライアントが考えていることを引き出す質問力」(30代 女性 セキュリティーコンサルタント)
「豊富な人脈を形成・維持するためのコミュニケーション能力、人間力」(50代 男性 戦略コンサルタント)


ほかにも、コンサルティングの分野によって「中小企業診断士の資格があるといい」「簿記の資格、知識」「法律の知識」「MBA」など具体的な資格、知識を挙げる声もありました。一方、分野に関わらず半数以上のコンサルタントが挙げたのが「英語力」。「業界知識にいくら長けていようとも、それを伝えるツールが貧弱では意味がない」という、50代男性コンサルタントの鋭い一言も。もはや避けることのできない語学力とともに、自分のビジネススキルを見直してみてはいかがでしょうか。


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