須賀氏(仮名/女性/40代)
前職 外資系システム会社 ITスペシャリスト / 年収800万円
現職 ITコンサルティング会社 シニアエグゼクティブマネージャー 年収900万円

 

子育てが一段落し、さまざまな状況が重なり転職活動を開始

 大学を卒業してからはシステムエンジニアとして官公庁の業務系システム開発に従事していました。結婚を機に退職してからは、フリーランスで法人向けPCトレーニングのインストラクター業を3年経験し、その後正社員として外資系の大手システム会社に入社。そこでは、ヘルプデスク業務のプロジェクトマネージャー、セキュリティーや個人情報関連の管理要件書の作成などを手がけるセキュリティーアドバイザーとして経験を積み、金融業界のほか、さまざまな企業のセキュリティー関連業務に携わってきました。

2人の息子が中学校、小学校に入学したころ、会社ではアメリカ本社の意向が強くなったことから、日本支社での仕事の自由度が少なくなってきていました。こうした会社の状況と、子育てが一段落したという状況、そして50歳になる前というタイミングから、自分のキャリアについて考えようかなという軽い気持ちで、転職活動を始めることに。部署の後輩にビズリーチを教えられて登録し、それから半年後くらいに、本格的な転職活動を開始しました。
 

カジュアルな“面談”のつもりで行った会社から内定、
これまでの経験がカギに

 スカウトはヘッドハンター経由で10社から受け取りました。そのなかで「面接ではなくカジュアルな“面談”として、話だけ聞いてみませんか」とすすめられたのが、今回転職を決めたコンサルティング会社です。名前も知らない会社でしたが、マイナンバー(社会保障・税番号制度)対応支援に力を入れており、自分のセキュリティーアドバイザーとしてのキャリアを生かせるという思い、新しい分野に挑戦できそうだという思いから興味を抱きました。また、当社は官公庁のプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の運営支援も行っていたため、プロジェクトマネジメント経験や、プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)の資格が役立つのではないかとも思いました。東証マザーズに上場していますが、これからさらに事業規模を拡大していくということで、一緒に成長していく自分を想像し、わくわくしたことを覚えています。

話だけ聞くつもりで行った面談でしたが、私のプロジェクトマネジメント経験、セキュリティーアドバイザーの経験にたいへん興味を持ってくださり、その日のうちに内定、希望年収の交渉まで進みました。シニアエグゼクティブマネージャーという役員に近いポジションをご提案いただいたほか、業務内容、会社の対応、ご提示いただいた年収、すべて満足のいく内容。このタイミングを逃してはならないと、選考が進んでいた他企業をすべてお断りし、入社を決断しました。
 

ちょっとしたお褒めの言葉を励みに、
一つ一つ仕事に向き合ってきた

 今回、転職が成功した要因については、日頃からキャリア形成について考え、行動していたことが大きいのではないかと思っています。プロジェクトマネジメント経験は私の強みではありましたが、将来のキャリア展開を考えれば、それだけでは足りないと感じていました。そこで、セキュリティーアドバイザーとしての経験を積もうと、前職で自ら異動希望を出しました。こうして強みを2つ持てたことが市場価値を上げたのかもしれません。それから、お客様からの「ありがとう」の声や、実績を認められて社内で表彰されたことなどを励みに一つ一つのプロジェクトに向き合ってきたことも、今日の私につながっているのかもしれないと感じています。

実際の選考においては、面接や面談で「自分は何ができて何ができないのか」を正直に話すことを心がけました。子育てと仕事を両立するうえで、残業しない働き方を続けてきたこと、突発的に生じる仕事には可能な範囲での対応と同僚との連携でうまく切り抜けてきたことをお伝えし、自分の経験やスキル、効率的に働くノウハウなどを説明。休みはどれくらいとれるのかなどの疑問もしっかり解消し、入社後のミスマッチがないよう意識しました。

仕事で大切なのはコミュニケーションです。チームでプロジェクトを進めるにあたって大事なのは、自分の思いをきちんと伝えること。周りの理解と協力があったからこそ、子育てをしながらも長く働いてこられたと思っているので、「自分のためにも周りのためにも正直であること」をこれからも大切にしていきたいと思います。


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