2015(平成27)年1月22日、経済産業省が再生可能エネルギーの固定価格買取制度の見直しに向けた一連の法令改正を断行した。
一口に「再生可能エネルギー」と言っても、電源別の導入状況を買取電力量から見ると、圧倒的リードで太陽光発電の導入が進み(232.5億kWh)、風力発電がそれを追い (97.8億kWh)、さらに離されてバイオマス発電(54.1億kWh)が続き、入念な権利調整が必要な中小水力発電や地熱発電は漸く動きが表面化して来た、という状況である。
「固定価格買取制度 情報公表用ウェブサイト」より
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今回の経済産業省の改正の内容は多岐にわたるが、こうした電源間の差を踏まえて全体最適を図るもので、具体的にはメガソーラーバブルの火消し、再エネ電源間の出力制御ルールの確立、蓄電池活用の本格化、などに向けた強い覚悟が伺えるものとなっている。
総じて我が国のこれまでの再生可能エネルギー政策は、先進国の中で導入が出遅れ気味であった状況を覆すべく、再生可能エネルギー発の電気を供給する事業者(以下「再エネ供給事業者」)に「権利」のみを与え、「義務」をほとんど課さないものであった。だが、今回の改正で権利と義務のバランスがかなり取られることとなった。
以下、改正内容の詳細を見ていきたい。