前回は、世界の科学者が研究した女性が真に求める男性像を、6つの項目に分けて解説しました。男らしい顔、声、におい、態度、左右対称性、そして知性が、自分の子孫を残すための相手として求める男性像でした。
危うし草食系!だったわけですが、それだけでは草食系男子には元も子もありません。そこで、今回はそうした女性の本質を理解したうえでの戦略を考えてみましょう。
性周期と女性の身体的特徴の変化
女性は性周期に従って、上記のような男性が好きになるばかりではありません。恋愛をするためには相手から気に入られなければならないわけですから、自分自身が魅力的になって相手を惹きつけなければなりません。
女性は妊娠しやすい時期になると、それ以外の時期に比べて綺麗になったりするのでしょうか?
女性は経験があると思いますが、答えはイエスです。長い進化の過程では、女性は妊娠しやすい時期になると男性を惹きつけようとして、自分の魅力を増大させてゆくようになりました。具体的には大きくわけて2つの特徴が顕著になります。
まず、妊娠しやすい時期になると体型が左右対称になります。前述のニューメキシコ大学のギャングスタッド博士とソーンヒル博士は、女性の体型の左右対称性が性周期によってどの程度変化していくのか、日々記録してゆきました。
すると、どうでしょう、最も妊娠しやすい時期になると、左右対称性がピークに達するのです。左右対称性は、視覚的魅力の最も重要なものですので、男性はそのような女性に惹きつけられていくことになります。
女性もその時には良いにおいを発するようになる
また、体型や顔の左右対称性は「良いにおいのする体臭」と深い相関関係があることは前回述べましたが、当然のように、妊娠しやすい時期には女性は良いにおいの体臭を発するようになります。
フィンランドの生物学者はTシャツ実験を行って、妊娠しやすい時期の女性ほど良いにおいを発することを発見しました。嗅覚に訴えることによって自分の好みの男性を惹きつけようとするということです。
この研究では、男性31人女性12人の被験者に女性42人分のTシャツを嗅がせて、性周期とTシャツのにおいの相関関係を調べました。すると男性被験者は、14日目をピークにしたTシャツのにおいが、たいへん良いと感知しました。
この分野の研究はまだ始まったばかりなので、今後、そのほかにも相関関係があるものが出てくると思います。例えば、声の美しさの変化、肌の色の変化等々、理論的に推測できるものがあります。
いずれにしても、女性は性周期によって魅力度が異なり、妊娠しやすい時期にその魅力が頂点に達する傾向があるようです。
最後にもう1つ。上記では身体的に魅力を増大させるとのことでしたが、そのほかにも、実際に衣服の選択といった点でも恋愛願望が表れるようです。