7日のロンドン市場でユーロドルは堅調地合から一転、下落する展開となった。早朝は、明日からのEU首脳会議やECB理事会への期待感から買いが先行したものの、ドイツ政府高官の発言から値を落とした。その他、ポンドドルや豪ドル/ドル、ユーロ円なども連れた値動きとなっている。ドル円はじりじり上昇した。
ドイツ政府高官は、EU首脳会議で債務危機解決に向けた合意が成立する可能性について、ドイツ政府は一段と悲観的になっていると述べた。また、EFSFとESMの並行運用は想定できない、IMFの資金活用案については結論を出せるか不透明だとの認識も示した。ユーロドルは早朝、1.3453近辺まで上げ幅を広げていたが、同発言などを受けて1.33台後半まで値を落としている。
◆ドイツ債は好調だった入札で利回り低下
ドイツ5年債入札があり、目標上限を超える応札があった。当局者は、入札結果を「非常に良い」と評価し、上昇して始まったドイツ債利回りは低下に転じた。ただ、為替市場の反応は特段見られなかった。
◆スイスはマイナス金利も
スイスのビドマーシュルンプフ財務相は議会で、ユーロ圏危機が深刻化した場合のフラン買いに政府として対応する用意があると発言し、有効性には疑問があるものの資本規制やマイナス金利も検討する方針だとした。フランは対ユーロでは下げ渋っているが、ポンドやドルに対しては下落している。
Klugアナリスト 鈴木信秀