11日のNY市場はリスク回避色が一服している。この日発表になった米雇用指標が良好だったことなどを材料に、米株式市場も急反発しており、為替市場もユーロや資源国通貨の買い戻しが入っている。また、スイス中銀が一時的なスイスフランのユーロペッグ制をECBと検討しているとの憶測も流れ、スイスが急速に売られていたことも材料視されていた。欧州債務問題に対する懸念は根強いが、来週、独仏首脳会談が開催され、財政危機を協議すると伝わったこともフォローした。

ユーロドルは1.4110近辺まで下落していたが、1.4300近くまで反転する場面も見られた。また、円相場もユーロ円や豪ドル円が下げ渋る動きとなっている。

一方、ドル円も、一時戦後最安値水準に顔合わせする場面も見られたが、76円台後半まで戻している。77円は流石に重かったようだが。

(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)