電気自動車のモーターはどこまで進化しているのか

欧州勢と日本メーカーでタイプが異なる理由
2013.8.13(火) 両角 岳彦 follow フォロー help フォロー中
シェア183
このエントリーをはてなブックマークに追加
この写真の記事へ戻る
ZFも永久磁石回転子・同期制御型モーターを実用製品としても供給している。このカットモデルは、エンジンの出力軸とトランスミッションの間に組み込み、多板クラッチを介して発進デバイスとしても機能しつつ、駆動と回生も行うハイブリッド動力化モジュール。外周部に銅線を巻いたコイルが並び、その内側に磁石を並べた回転子が組み込まれている。(写真:ZF)
ZFの「エレクトリック・アクスル・ドライブ」、主要機構部の断面構造図。誘導モーター(断面で茶色に示されている部分がコイルの銅線)をコンパクトに組み込み、その出力軸に遊星歯車の減速機(中央やや左)、その出力回転を大小の平歯車で減速した内部にデファレンシャルギア(傘状の歯車4個が向かい合っている部分)を組み込んで、左右に駆動軸を伸ばす。(写真:ZF)
ZFの新技術展示・体験試乗会に用意されていた「エレクトリック・アクスル・ドライブ」の開発車両。ベースになっているのはスズキのコンパクトカー、スプラッシュであり、それをEVコンバージョンしたGERMAN E-CARS社の「ストロモス」にZF社が開発中の技術要素を組み込んで走らせている。加速は機敏にして滑らか。発散する電気+機械騒音も小さい。(写真:ZF)
「ストロモス」の、元々はエンジンルームだった空間に組み込まれたZF「エレクトリック・アクスル・ドライブ」システム。見えているのは電力制御系を収めたケースと動力配線(オレンジ色被覆)であり、誘導モーターと減速機構を一体化したパワーパッケージそのものはこの下に低く収まり、すっかり隠れている。(写真:筆者)
今回の試験車両の1台に組み込まれていた「エレクトリック・アクスル・ドライブ」と「超軽量シャシー・コンポーネンツ」。1=誘導モーターと減速機構を一体化したパワーパッケージ。2=電力制御システム(インバーター)。3=車軸支持部(ハブキャリア)まで一体にしたC(カーボン)FRP成形品のダンパー・ストラット。4=プラスチック製コイル・スプリング。5=C(カーボン)FRP製のアンチロールバー。6=アルミ合金の軽量外筒を持つダンパー。7=コックピット内に設置された駆動特性切り替えロータリースイッチ。(写真:ZF)
拡大画像表示
今回、前輪駆動用エレクトリック・アクスル・ドライブ(後方)とともに展示されていた、トーションビーム形態のリアサスペンションにモーターと減速機構を一体化した後輪用電動駆動モジュール。写真左側が車両では前側になり、車体側ピボットから車輪を保持するために後方に伸びるトレーリングアームの後端近く・内側にモーターを組み込み、減速機構を介して車輪を駆動する。後輪側では左右輪を独立して駆動することで、車両の旋回運動を制御する「トルクベクタリング」が可能になる。(写真:筆者)

産業の写真

トヨタ佐藤社長が語った自動車産業の未来とトヨタの変革、日本企業初の営業利益5兆円超えと1.7兆円投資の本気度
ハマスだけではないイスラム抵抗運動、湾岸産油国で「アラブの春」再来リスクに イスラエルは攻撃続け停戦協議難航
ハイデイ日高・青野社長に聞く、「熱烈中華食堂日高屋」はなぜ今、ローサイド店の強化に乗り出したのか?
グッチ、ラルフ・ローレンが参入、ラグジュアリー業界は、なぜメタバースに注目するのか
主力iPhone不振のアップル、投資家がAIに期待
地方では「老老介護」状態のライドシェア、拙速な「解禁」への拭えぬ違和感 「導入ありき」の議論は「順序が逆」

本日の新着

一覧
オートファジー活性化で寿命を延ばす!専門研究所が誕生、細胞内のゴミをリサイクルする仕組みで老化抑制へ
「Scienc-ome」が照らす未来(5)オートファジーの研究、奈良県立医科大・中村修平氏
竹林 篤実
5万5000点の映画を集めた伝説のビデオレンタルショップ、キムズ・ビデオとコレクションの数奇な運命
【映像作家・元吉烈のシネマメリカ!】アクティビズム系ドキュメンタリー映画「KIM'S VIDEO」
元吉 烈
中国・習近平のフランス訪問の意義とは 「もしトラ」に備え各国が熾烈な外交合戦を展開
福島 香織
トヨタ佐藤社長が語った自動車産業の未来とトヨタの変革、日本企業初の営業利益5兆円超えと1.7兆円投資の本気度
桃田 健史
フォロー機能について

フォロー機能とは、指定した著者の新着記事の通知を受け取れる機能です。
フォローした著者の新着記事があるとヘッダー(ページ上部)のフォロー記事アイコンに赤丸で通知されます。
フォローした著者の一覧はマイページで確認できます。
※フォロー機能は無料会員と有料会員の方のみ使用可能な機能です。


設定方法

記事ページのタイトル下にある「フォローする」アイコンをクリックするとその記事の著者をフォローできます。


確認方法

フォロー中の著者を確認したい場合、ヘッダーのマイページアイコンからマイページを開くことで確認できます。


解除方法

フォローを解除する際は、マイページのフォロー中の著者一覧から「フォロー中」アイコンをクリック、
または解除したい著者の記事を開き、タイトル下にある「フォロー中」アイコンをクリックすることで解除できます。