事業会社のBCPを支援する企業群に注目
「人の再調達」の次に重要なことが、経営指標をはじめとする経営上のデータ、顧客や取引先の情報、製造データ、システムなど、事業活動を成り立たせている様々な経営情報です。こればかりは再調達が利きません。経営上のデータを失ってしまうと事業を再開するのに大きな支障をきたすことになります。
設備や機材、オフィス、工場、倉庫、OA機器、オフィス家具などの固定資産は代替が効きます。あとで他から手に入れることは可能です。しかし経営上のデータは社外からは入手できません。したがって経営上のデータは最大の注意を払う経営資源として、普段から最も高い優先順位を付しておく必要があります。
これらの経営情報は、災害のような外部要因だけではなく、内部の作業ミスや情報漏洩によって失われることも起こり得ます。そうなるとたちまち経営が立ちいかなくなる恐れがあります。バックアップは必ずとっておき、そのための作業手順や仕組みも定期的に見直さなくてはなりません。
日常業務で使用する情報やファイルは、自社だけでなく外部のクラウドサーバーなどを用いる必要があります。数日、数か月単位でさかのぼって復元できるようにしておき(差分保存)、HDDだけでなくCD―Rなどのメディアにも多重保存しておいた方がよいでしょう。
社外のサーバーを併用し、クラウドサーバーを利用するなどの対策も必要となってきます。このような点を念頭に置いて、緊急事態が発生した場合に初動対応のマニュアルや復旧マニュアルなどを策定しておくべきなのです。
備えあれば憂いなし。BCPを策定することによって企業の根幹が支えられます。緊急事態宣言が発動されている今がまさにその時です。クラウドを使った企業向けサービスを提供して、事業会社のBCPを支援する企業群、アセンテック(3565)、テラスカイ(3915)、エイトレッド(3969)、マネーフォワード(3994)、フリー(4478)、インターネットイニシアティブ(3774)、GMOクラウド(3788)に注目しています。