全世界に17億人超のユーザーを抱えるソーシャルメディアの巨人、米フェイスブック(FB)は、そのサービスをスマートフォンやパソコンだけにとどまらず、次世代のプラットフォームへと拡大させたい考えのようだ。
ソーシャルとVRの融合
同社は今年4月に開催した開発者会議で、ソーシャルメディアと仮想現実(VR)を融合させた技術を披露していたが、今月初旬に開催した傘下のオキュラスVRの開発者会議では、それをさらに発展させたデモを行った。
それはオキュラスVRの仮想現実ヘッドマウントディスプレイを装着した、離れた場所にいる人たちがアバター姿になって、会社のオフィスや友人の家など同じ空間を共有するというもの。
その中では、現実の世界と同様に自分の声で会話ができ、アバターはそれに合わせて口を動かしたり、顔の表情を変えたり、身ぶり手振りを交えて感情を表現したりすることができる。
デモでは、そうして仮想現実あるいは拡張現実の世界に集まった人たちが、トランプやチェスなどのゲームをしたり、動画を見たり、メッセンジャーアプリを使ってほかの友人とビデオ通話をしたりしていた。
現在のところ、これが現実的にフェイスブックのどのようなサービスになるのかは分からない。果たしてこれが我々の実生活や実社会にどのように役立つのかといったことも分からない。
だがフェイスブックは、仮想現実とソーシャルメディアを組み合わせた新たなコミュニケーションプラットフォームについて真剣に考えているようだ。