謹賀新年

 2013年も「中国株式会社の研究」を宜しくお願い申し上げる。本年最初の今回も、先週に引き続き、中国共産党第18期中央委員205人の経歴分析から浮かび上がる「党内派閥」の実態について書いていく。(文中敬称略)

これまでに判明したこと

 前回は、党内派閥研究の分析手法に続き、中央委員会205人の基本的構成についてご説明した。

 200人余の中央委員は5年ごとにほぼ半数が入れ替わり、学歴の高度化が進んでいる。女性と少数民族はそれぞれ10人、今も共産党は「漢族男性優位」社会だ。

 205人中、圧倒的存在感があるのは人民解放軍関係者の41人、これに共青団関係者20人(潜在的には40人?)が続く。

 そのほかでは、経済・貿易・商工関係者16人、司法・警察・監察関係者14人を筆頭に、一般国家行政サービス高級官僚が57人入っている。

 一方、特定産業に連なる「監督官庁」系としては、石油、航空(天)、農林、金属、金融、自動車、水利、機械、鉄道・交通、化学、科学技術の関係者が総勢50人近くいる。「美味しそうな産業」を背景に党内派閥が形成されてきたのではないか、というのが筆者の仮説だ。

「国有企業」とは何か

 今回はこれら「監督官庁」系中央委員と個々の「監督官庁」「国有企業」との関係に注目したい。「国有企業」とは、1992年に「国営企業」の経営権と所有権が分離されたことに伴い確立した概念だが、その実態は、多くの場合、「国営企業」とあまり変わらないだろう。

 さらに、国有企業は、国務院の国有資産監督管理委員会(国資委) が管理する「中央企業」と、省・自治区・直轄市が管理する地方企業に分かれる。ここでは便宜上、「中央企業」に的を絞ってご説明したい。

 現在、国資委が監督する「中央企業」は何と117社。しかも興味深いことに、これらの企業には1から117まで序列(原語では「序号」)が付けられている。さすがは中国、国有企業にもちゃんと序列があるのだろうか。

 堂々の第1位、2位は何と核兵器・原子力関係の中国核工業集団公司と中国核工業建設集団公司だ。続いて、第3位から第9位までも、同じく軍関係の国有企業が占めている。これは決して偶然の一致ではなかろう。