日本経済が成長するために、これからどのような方向に向かうべきか。大きなテーマとして注目されているのが「地方」だ。岸田文雄政権は「新しい資本主義」を旗印に掲げるとともに、デジタル技術を広く活用することで、都市と地方の格差を埋める「デジタル田園都市国家構想」を推進する。その実現に向けてカギになるのが、地方の自治体や企業などを率いるリーダーの存在だ。今回初開催となる「デジタルソサエティ推進フォーラム」では、それらリーダーに求められる役割などについて議論するとともに、最新情報を提供する。
「デジタル田園都市国家構想」実現に向けた施策が始動
岸田政権が発足し半年余り。「新しい資本主義」を掲げ、成長戦略も具体化しつつある。成長戦略の中でも注目される主要政策の一つが、デジタル技術で都市と地方の格差解消を目指す「デジタル田園都市国家構想」だ。
地方はいま、少子高齢化などの社会課題に直面している。その課題を解決するとともに、利便性と魅力を備えた新たな地方像を提示し、実現しようとするのが同構想のコンセプトだ。「デジタル田園都市国家構想」関連の予算は、2021年度補正予算と22年度予算案で総額5.7兆円が投じられる見込みだ。
取り組みは大きく4つの視点で推進される。高速通信規格5Gやデータセンターなどの「デジタル基盤の整備」、地域で活躍する「デジタル人材の育成・確保」、遠隔医療や教育、リモートワークなど「地方の課題を解決するためのデジタル実装」、そして、年齢、性別、経済的な状況、地理的な制約などにかかわらず「誰一人取り残されないための取り組み」である。
地方の課題を解決するためには、それぞれのリーダーの役割が重要
「デジタル田園都市国家構想」の狙いは、地方が抱える課題に対し、デジタル実装を通じて解決することである。「2030年に5G基盤を9割に高める」「地域のデジタル人材を2022年度から5年間で230万人育てる」といった数値目標も設定されている。
これらを絵に描いた餅にしないためには、国、地方自治体、民間が協働し、文字通りオールジャパンで取り組む必要があるだろう。中でも、地方の自治体、企業、医療・教育機関などが大きな役割を担うことは言うまでもない。
「デジタルソサエティ推進フォーラム」を開催
「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けて、現場のリーダーはどのように考え、行動すべきか。その問いに答えようとする興味深いフォーラムが開催される。日経クロステック Activeが主催し、日本マイクロソフトが協賛する「デジタルソサエティ推進フォーラム」だ。
基調講演では参議院議員でデジタル大臣政務官の山田太郎氏が日本政府のデジタル国家戦略についてを解説。全国知事会会長でデジタル田園都市国家構想実現会議構成員でもある鳥取県の平井伸治知事はデジタルが地方にもたらす可能性を紹介する。
フォーラムではさらに、デジタル庁におけるサイバーセキュリティの推進事例、クラウド時代の教育情報、医療情報のセキュリティのあり方、マルウエア脅威の潮流や、パブリッククラウドでのセキュリティ技術として注目される「コンフィデンシャルコンピューティング」など、最新の情報を紹介するセッションも用意されている。
地方の自治体、企業、医療・教育機関などのリーダーやIT担当者にとっては有益なコンテンツであることは間違いない。この機会にぜひ最新情報を入手し理解を深めてほしい。
イベントURL:https://aka.ms/jbp_a
会期: 2022年4月25日~2022年6月30日
主催: 日経クロステック Active
特別協賛: 日本マイクロソフト
受講料: 無料(事前登録制)
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